もうインデックス投資でいいんじゃねという気がしてくる。インデックス投資は勝者のゲームを読んで
バンガードの創業者である、ジョン・C・ボーグルの本は、マネーと常識をブログを始める前に読んだ記憶があります。
とはいえ、5年以上前になりますので内容的にも忘れている点があるというのが正直なところです。
そしたら、パンローリング社からインデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法という改訂版が出てきました。
ジョン・C・ボーグル,John C. Bogle パンローリング 2018-05-13
データも最新化されているようですし、当時の今後10年の予測が、今回は2017年から今後10年の予測にアップデートされていますので、買って読んでみました。
バンガードの創業者ジョン・C・ボーグル「米国株のリターンは今後10年で年6%程度まで下がる」 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
バンガードの創業者である、ジョン・C・ボーグルのインデックス投資は勝者のゲーム──株式市場から確実な利益を得る常識的方法の最新版を読み終えました。...
一番印象に残ったのは今後10年で米国株式のリターンが年6%程度まで下がるという9章で、これに関しては先日記事にしました。
それ以外にも印象に残った点はありましたのでまとめてみました。
とにかく低コストのインデックスファンドの優位性を説く本
本の中心となるのはとにかく低コストのインデックスファンドの優位性を説いた形となっています。
インデックスファンドに特化したポートフォリオこそが、株式市場のリターンから公平な分け前を効率的かつ確実に獲得する唯一の投資戦略であると。
そして各章の間に「私の言葉だけを信じる必要はない」ということで、マンガーやバフェットがボーグルやインデックスファンドを称える言葉が掲載されています。
とはいえなかには以下のような、ボーグルが他者に突っ込んでいるパターンも含まれています。
ジム・クレイマー「生涯にわたって銘柄選択をしてきたが、インデックス運用を推奨するボーグルの主張を聞くと、彼を打ち負かそうとするよりも、彼に賛成したくなると認めざる得ない。ボーグルの知恵と常識は、この常軌を逸したような株式市場への投資方法を見出そうとする者たちには絶対不可欠なものである」(いまのところ、クレイマー氏は自身のアドバイスに従ってないようである)
「市場全体に対する価値に応じて各銘柄を保有することで最大限の分散が図られる。後知恵に惑わされ、過去を曲解し、勘に頼り、同じゲームに取り組むほかの投資家を出し抜こうとする。市場に打ち勝とうとする者のほとんどが悲惨な結果に終わる。」(シーゲル博士が1994年に著した第一版から印象したものである。彼がここ変わりするのは自由だと思うが。)
11章平均回帰
11章の平均回帰についても印象に残りましたね。
昨日の勝者は明日の敗者ということで、モーニングスターのレートでいいものを買っても10年後に同じレートのものは14%にしかすぎず、ファンドのパフォーマンスは平均に下記するということを説明しています。
だからこそインデックスファンドを選びなさいということになるのですけど、平均回帰については個別株に関しても該当するんじゃないかと思うんですよね。いまいいからといって好調さが先まで続くとは限りませんし、企業として成熟すると成長も緩やかになっていくでしょうし。
それと平均回帰は仮に株価が大きく下落したときに、いずれ平均に回帰すると考えて投資を継続するのに役立つ思うんですよね。
長期投資で重要なリスクと平均回帰性。お金は寝かせて増やしなさいを読んで - 関東在住福岡人のまったり投資日記
年末年始の帰省用の本をAmazonや本屋で一気に7冊ほど購入しました。...
レイ・ダリオは「経済は機械のように動く」と言ってますし、長期投資をするうえでとても重要な考えじゃないかと。
ETFとセクター投資について
最後に自分の投資手法で使ってるETFとセクター投資についてボーグル自身は否定的でしたね。賢明なる投資家にはインデックス運用にとどまるように強く求めると書いています。
バンガードがETFを増やしている方針にも不満があるのかもしれません。
ただし、ETFに関しては取得後長期にわたり保有し、トレードを行わない限り悪いことではないとも言及しています。
また、各セクターETFへの投資に関しても、今日もっとも人気のあるセクターファンドとは直近のパフォーマンスが優れていても、そのような成功は平均回帰して続かないと。
ディフェンシブセクターである米国バンガード生活必需品ETF(ティッカー:VDC)ですらバンガードのサイトではリスク5になってるのは不思議と思っていましたが、ボーグルの考えが反映されたものなんだろうなと思いました。

とはいえ本を読み終わった限りでは、ほかのETF同様セクター別投資するにせよ長期でホールドしたほうがよいという解釈もあるなと思いました。
まとめ
洋書の翻訳だけに難しい文章になってる感もありますが、積立投資を行うのであれば読んでおいて損はないかと思います。
地方銀行はコストの高い投資信託を売る傾向に変わりはないので、その前にわれわれの親世代に読んでおいてもらいたい本でもあります(私の親は某選べば〇銀からなぞの投資信託売られてます)。また、投資を始める前に読むのも個人的にはお勧めしたいですね。
個別株とかETFに投資をしている人でも読むと、インデックスファンドでいいんじゃないかという気がしてくる本でもあります。
ジョン・C・ボーグル,John C. Bogle パンローリング 2018-05-13


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