
先週萩原博子の記事が一部で話題になってましたが、個人的に読み終わって思うのは、インフレの話が出てき始めている中、「不自由な投資商品より現金を」というのはほんとに大丈夫?ということです。
荻原博子「iDeCoやNISAは買ったら一生バカを見る金融商品である」 不自由な投資商品より現金を | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
「貯蓄から投資へ」と盛んにいわれている。それはすべての人に当てはまることなのだろうか。経済ジャーナリストの荻原博子さんは「国はiDeCoやNISAへの投資を勧めているが、やめたほうがいい人もたくさんいる」という――。
そもそもこのお方似たようなタイトルの書籍を乱発しているわけですが、じゃあどれくらい稼いで資産を大きくしてどうやって守ってるのか?ということを包み隠さず話しているのならばいいのですが、仮に2010年代にこれと同じことやってれば投資やってた人間との差は開いてたわけでどうなの?ということですね。
これは1ドル50円の逆の意味でご神託になられてる方にもいえることですが、1ドル50円宣言したならそういう方向に賭ければより尊敬を集めると思うんですよね。
それをやらないことで身銭を切らずに安全的なポジションから言ってるような気がして何だかなと。
ブラックスワンでおなじみのナシーム・ニコラス・タレブが文字通りのタイトル「身銭を切れ」で書いてたこと思い出すと、この手のワイドショーとか情報番組にも出てきそうなコメンテーターなのか解説者なのかわからない専門家もどき含めてなんとかならんのかなと。
ナシーム・ニコラス・タレブ/望月 衛 ダイヤモンド社 2019年12月13日頃
ナシーム・ニコラス・タレブの「身銭を切れ」を読むと、身銭を切ってリスクを取ることの大切さがわかる - 関東在住福岡人のまったり投資日記
新型コロナウイルスの問題が騒がしくなっていますけど、テレビの無責任さなどを見ておりまして、いまこそ「身銭を切れ」ということが重要なのかなと思いました。...
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投資関連本

新型コロナウイルスの問題が騒がしくなっていますけど、テレビの無責任さなどを見ておりまして、いまこそ「身銭を切れ」ということが重要なのかなと思いました。
株式が大きく下がったタイミングでもいいかなというのもあります。
ということで1ヶ月以上前に読みながらなかなか書けなかった「身銭を切れ」の書評について今日はまとめたいと思います。
ナシーム・ニコラス・タレブ/望月 衛 ダイヤモンド社 2019年12月13日
著者は「ブラック・スワン」「反脆弱性」のナシーム・ニコラス・タレブです。
本書は前作の反脆弱性の続編的な一冊で、リスクについて一家言あるタレブはリスク(責任)を負わない立場から口出しをする人間が増えていること、そしてその存在が社会システムにどれほど不可逆な影響を与えるかを手厳しく批判し、いつものように皮肉交じりの辛辣な口調で切っています。
ナシーム・ニコラス・タレブ/望月 衛 ダイヤモンド社 2017年06月23日
タレブはオーストリア学派の思想が強く極端に個人の自由の追求とそれに伴う自己責任を引き受けることを重視しているのですが、書いてあることはもっともだと思うことばかり。
投資にも通じる印象に残った点を個人的にまとめてみました。
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トマ・ピケティの「R(資本収益率)>G(経済成長率)」は、投資アフィリエイト狙いの人でも容易に使えるキャッチーなフレーズとして頻繁に見かけるものとなりました。
「一部の層が莫大な資産を独占し、格差が生じている。政府は高所得者への課税軽減をせず、むしろ低所得者への支援を行うべきである。でなければ格差社会はより拡大するだろう。」という指摘は、日本は他の国と比べてそこまでないとはいえ、世界的に通じるものではあるとは思います。
ところがそのピケティに対して、「まぐれ」「反脆弱性」「ブラック・スワン」などで有名なナシーム・ニコラス・タレブは最新作「身銭を切れ」で明らかに間違っていると断言しています。
ナシーム・ニコラス・タレブ/望月 衛 ダイヤモンド社 2019年12月13日
相変わらずのタレブ節全快という感じで、本全体に関しては他にも色々とまとめたいので別記事にしますが、このピケティの部分の指摘はインパクトがありますね。
オーストラリア学派の考え方はこうも口が悪いのかと思えてきますが、異なる視点からの指摘だとこうなるのかと新たな気づきがあるものです。
では、どの点が間違っているとタレブは考えてるのでしょうか?
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