
年末年始は外食に行く機会はあるものの、帰省やらで移動時間もあるので本を10冊くらいは読む機会となります。
今年の年末年始の帰省(出張兼ねていて今週もそれなりに移動時間がある)で読んだ一冊の中に、「21世紀のロンバード街」があります。
ペリー・メーリング/山形 浩生 東洋経済新報社 2021年10月08日頃
この本では、中央銀行の役割が「最後の貸し手」から「最後のディーラー」へ変容している様を解説しています。
個人的に以下のシャドーバンクに関する意見は興味深かったですね。
- 市中銀行が預金を集めて長期融資したため、この債権を現金に変えるマネーマーケットが必要になり、間接金融から直接金融へと移行していくことで、シャドーバンクが完成した。
- シャドーバンクは中央銀行、市中銀行に次ぐ証券ディーラーとして金融階層の最下層に位置するが、規制が多い市中銀行では満たせない資金需要の受け皿として重要な役割を担うに至っている。
この本は2011年の本で序論を改訂したものですが、巻末にピケティの本の訳でも有名な山形浩生氏がコロナショックに関して解説している「コロナショック時に中央銀行が金融危機を防ぐためにやったこと」がとくに印象に残りました。
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投資関連本

相場が平穏で落ち着いているものの、流石にそろそろ調整があってもと思うところもあるので、経済学などの本を結構読んでます。
その中でも、ノーベル経済学賞を受賞したロバート・J・シラーの「ナラティブ経済学」はなかなか興味深い内容でした。
ロバート・J・シラー/山形 浩生 東洋経済新報社 2021年07月30日頃
ロバート・J・シラーはイェール大学スターリング経済学教授で、市場参加者の心理的要因を考慮した行動ファイナンスでノーベル経済学賞を授与され、S&Pケース=シラー住宅価格指数やCAPEレシオを考案し、ITバブルやサブプライム危機をいち早く警鐘したことでも知られています。
指数はいろいろと考案していて、モメンタムやバリューに着目した指数も発表していました。
ジェレミー・シーゲルとロバート・シラーがバリューやモメンタムに着目した指数を発表 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
4月になり米国市場もサマータイムになってますし、金曜除いてだいたい12時に寝ていることが多い人間からすると、米国上場の銘柄は買いやすい環境になってきました。仕事も先月に比べてましなので、個人的に注目している国やファクターの投資をちまちま進めています。で、ファクター投資の意味で気になるニュースを見ました。...
この本は2019年末くらいにかかれた本ですが、政治学や歴史学など社会科学の文脈でいう「ナラティヴ」とは、ある事象について正当化する説明のための”物語”を指すため、それが広がっていくというのはコロナにも通じるところがあるので一種の怖さも覚えました。
その上でバブルや不景気が起こる過程の心理状況を捉えていて、投資をする上でも参考になるなと。
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投資関連本

先月はボーナス月で総資産が大きく増えたわけですが、なんどボーナスを経験してもお金を増やして早く楽をできるようにしたいというモチベーションをあがります。
どうやってお金を増やしていくかを考える上で、お金ってなんぞやとか、どういう歴史を経て今の金融政策になった経緯などを知りたいなと考えています。
将来的にお金はどう変わるか?という本は昨年読みましたが、いまは過去からの流れを知りたいなと。
お金2.0を読んで、資本主義から価値主義へ変わる新しい経済のルールと生き方について考えてみた - 関東在住福岡人のまったり投資日記
わたしがCDを聞き始め、Mステなどのランキングも意識してみるようになったのが20年数前になるわけですが、そのころは100万枚売れるシングルCDが多くありました。...
そういった本を探していたところ、お金の意味から金融政策まで一通り網羅したMONEY もう一度学ぶお金のしくみという本を見つけたので購入して読みました。
チャールズ・ウィーラン 東洋館出版社 2017-12-18
ダートマス大学で公共政策と経済学を教えていて、経済学関連の本のベストセラー作家であるチャールズ・ウィーランの460ページにわたる大作ですが、本の厚さ分だけのわかりやすく丁寧な説明且つウィットに富んでいて読んでよかったです。
お金の起源からインフレ/デフレや中央銀行の金融政策について詳細に書かれているのも個人的に高評価です。
個人的に印象に残ったことをあげると次の3点ですね。
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