資本主義だけ残ったによると「グローバル・サプライチェーン」に入ることができた国だけが開発を加速させることに成功している
最近読んだ本の中で、「資本主義だけ残った」は現在の世界情勢から経済を含めて考察していて内容的にかなり面白い本でした。
とくに以下の中国や欧米に関して指摘している点は興味深かったですね。
- 共産主義が終わり欧米や日本で見られる民主主義、個人の自由などが結合したリベラル能力資本主義と、中国などの国家主導型の政治的資本主義にわかれた。
- 腐敗はどちらでも起こるが、法適用が曖昧の面で弱い政治的資本主義は高い成長率と効率的な行政を永久に気を抜けない。
- 政治的資本主義は社会的な施策で失敗したら取り返しがつかない確率が高い。
- 「脱成長」などというと聞こえはいいが、他の国は経済成長しており、グローバル経済に組み込まれているならば、例えば自国の文化的な長所を海外資本家に金でとられてしまうだけである。
- 原子化と商品化が進む。
経済や資本主義に関してはとくに腑に落ちるものがありましたし、個人の原子化と商品化という事象は今後生きていくうえで意識しておかないとなと思いました。
とくに印象に残った点がそれ以外にありまして、グローバル経済に関しての記載で「グローバル・サプライチェーンに入ることができた国だけが開発を加速させることに成功している」という点ですね。