効率的市場仮説に代わる適応的市場仮説とは?Adaptive Markets(アダプティブ・マーケット)
効率的市場仮説というと、現時点での株式市場には利用可能なすべての新たな情報が直ちに織り込まれており、超過リターンを得ることはできず、株価の予測は不可能であるという学説になります。
ただ、効率的市場仮説には実体経済からみて株価が割高になるバブルの発生やその崩壊が説明できないとする批判が、特に行動ファイナンスの観点からあります。
どちらかというと金融額に物理とか数学を取り入れてるのが効率的市場仮説の印象ですが、それに代わって心理学・神経科学・進化論・人工知能などを取り入れた「適応的市場仮説」についてかかれたAdaptive Markets(アダプティブ・マーケット)を読みました。
著者のアンドリュー・W・ロー氏はマサチューセッツ工科大学の教授であり、クオンツの創業者兼名誉会長です。
簡単に言及すると市場も人間も危機に「適応」するということで、色々と心理学や株式のデータなどを解説していて600pを超える大作(そもそもリーマンショック時に書き始めて執筆に8年かかっている)ですけど、非常に面白く読める本です。
個人的に印象に残った点をまとめますと以下の4点ですね。