NISAに長期積立枠を検討?20代30代が定年まで使える制度にすべきでは?
今年に入ってNISA恒久化の話がちらほらと記事になってきましたので、ブログでも取り上げてきました。
NISA恒久化に関する記事
NISAの恒久化についての議論が始まる気配NISA恒久化検討のニュースが出てきはじめた
再来年で5年目になりますし、5年目の時点でフルに使っていたとしたら560万円。ググって一番上に出てきた年代別の平均年収の昨年分のデータを見ますと40代にならないと到達しません(参考:平均年収ランキング2015)。
年収以上に匹敵する金額ですので、当然再来年になると一部で混乱が発生することも予想されます。ですので、今年に入ってNISAの恒久化の話が出てきているのですが、その続報?的な記事が載っていました。
NISAに長期積立枠 政府、非課税20年軸に調整
政府は利用が伸び悩んでいる少額投資非課税制度(NISA)をテコ入れする。毎月少額を積み立てたい人のために新たな枠を設ける調整に入った。投資上限を現在の年120万円の半分以下に抑える代わりに売却益や配当に税金がかからない期間を現行の5年から大幅に延ばす方向だ。制度の使い勝手を良くして利用者の裾野を広げる。
期間は4倍にするが、非課税枠は半分以下という?な案になっています。この後色々と修正が加わる可能性もあるでしょうからこの案がそのままでてくるとも限りませんが。
この案を見ての気になる点と個人的な腹案があります。
上限金額減らして期限延ばしても根本的な問題は解決するのか?
仮に報道の通り期間20年、上限金額60万になったとしましょう。120万→60万になったところで利用者が増えるのでしょうか?NISA口座を使ってない人が開設することにつながるとはとても思えません。利用が伸び悩んでいることの解決するとも思えませんし、恒久化にしないと20年後また制度をどうするかという話が蒸し返されるだけではないのでしょうか?
また、NISA制度が始まって増えた税収と減った税収が不明の状況では、この上限金額と20年という期限は妥当なのかも含めてよくわからない印象です。流石にNISAを推進していこうとしている金融庁や政府と財務省はすり合わせを行っていて、一つの案を報道に流してみて様子を見ている感じと思いますが。
それにしても頑なに恒久化にはしたがらないんですね。もっと証券会社とかも金融庁に要望を上げた方がいいと思うんですが。
長期積立枠は現役世代時のみ利用可能ということにすればいいのでは?
NISAを使って運用するのは何故かっていうと一番の目的として考えられるのは将来(特に老後)の資金だと思います。今60歳ぐらいの人と20代30代の人とは貰える年金の額は異なる(将来的には減額)可能性が大でしょう。
それを考えるとNISAで長期積立枠が必要なのは若い世代なわけですから、日本人の平均寿命が80歳を超えていることから考えても、確定拠出年金的な感じで60歳とか現役世代(65歳以下)までは配当と売買を非課税にする施策(NISAの使用期間とする)の方が税収面でもいいと思うんですよね。自分がその世代に含まれるのも多少はありますが、数十年後考えると年金対策としても今の20代~40代の世代向けの制度が必要だと考えます。
NISAを使っている人の年齢層は高いという話で一説によると60代が多いそうですから、ジュニアNISA同様切り分けてシニアNISAとかにして、高齢者の医療費のことも考えて配当課税はお得な5%で済むという感じにしても良いのではないでしょうか?
まだ各省庁との協議で内容が二転三転する可能性もあると思いますが、後2年あるわけですから、抜本的な制度改革も含めてもう少し実際に運用する側に沿った案が出てこないかなと思います。※無論税収が大変ならばその点をきっちりと説明すべきでしょう。


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