バフェットとの65万ドルのランチをした男とは?勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語を読んで
パンローリング社の書籍の中で前から気になっておりましたが、タイトルがやや誇張されている感じがしたので買うかどうか迷っておりました。しかし、概要を見る限りは内容が面白そうなので買って読んでみました。
内容を簡単に説明すると悪徳投資銀行に入社してしまったハーバード卒のエリートが、バリュー投資家として成長していく過程が書かれた本です。
この本を書いたガイ・スピアはアクアマリン・ファンドを17年間運用し、マーケットを上回る素晴らしいリターンを上げている投資家です。ウォーレン・バフェットの熱烈な信奉者であり、1500万ドルの資金で運用を始めたファンドは、バフェットをかなり模倣しているものとなっています。
1章から7章までは投資に役立つというよりはバフェットと会食するのとリーマンショックまでを物語が進んでいく感じですが、8章からは投資家としても人間としても成長していて、自分の投資手法の確立ができていて参考になる部分が多いかなと思いますね。
私も注意欠陥障害の兆候が無きにしも非ずなのでこの本読んでて、投資以外でも色々と思うところがありましたね。
この本で特に良かった点は以下の2点ですね。
自分の欠点や失敗を認めてバリュー投資家として成長していく過程
自分は学歴をひけらかすようなことができる人間ではありませんが、この人はハーバード出のエリートで学歴をひけらかすような人間でしたが、そこから失敗や自分の欠点を書いて、迷いながらも自分の投資スタイルを確立させていくのは読んでいてひきつけられました。
人間中々自分の欠点や失敗を認めれないものではありますが、この本を読んでおりますと欠点や失敗を認めることの大切さ。それに加えて素直に不明点を聞くとか感謝の気持ちを伝えることを大切にした方がいいのではないかと思いますね。
特に重要と思われる8つの投資ツール
この本の中で最重要と思うのは10章の8つの投資ツールについてだと思います。
- 株価を頻繁に見ない
- 人に勧められたものは買わない
- 経営陣とは話をしない
- 投資の調査は正しい順番で行う
- 自分の投資アイデアの相談は下心がない人だけにする
- マーケットの取引時間中に株を売買しない
- 株を買ったあとに下落したら、二年間は売らない
- 現在の投資について語らない
取引時間中に株を売買しないとかは自分にとってはあまり関係ないですし、経営陣とは話をしないとかはできないと思います。
ただし、株価を頻繁に見ない、人のおすすめを買わない、投資の調査は正しい順番で行うといった点は投資をする上で非常に重要だと思いました。後は、現在の投資について語らない。これは人に余りひけらかさないという面もあるのでしょうが、その発言と自分を切り離すのが難しくなるというのはごもっともかと。
10章の後の11章の4つのケーススタディからチェックリストを作るのも投資としては参考になる部分も多いかなと。各個人投資家の性格・環境等で当然変わるため個人によって異なるため、参考例として4つの事例が上げられている点は個人的に評価高いです。
特に個別株に投資する場合はこのチェックリストを作ることが重要なんじゃないかと思いました。
また感謝の手紙を送ってその結果友人と出会ってバフェットとのランチを落札した過程を見ますと、人への感謝とそこから生まれる人付き合いを大切にしたいなと思います。
この本を読むと友人となったモニッシュ・パブライの本も気になりましたので、さっそくAmazonでぽちりました。
2016年下半期に読んだ本の中のお勧めの5冊に選びました
2016年下半期に読んだ本の中のお勧めの5冊を紹介

フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る

- 関連記事
-
- 書評記事が100記事突破!記念にこれまで読んだ投資・節約関連本の中で厳選の20冊を紹介
- バフェットも推奨!株式投資で普通でない利益を得るを読んで
- バフェットとの65万ドルのランチをした男とは?勘違いエリートが真のバリュー投資家になるまでの物語を読んで
- マイナス金利にも負けない究極の分散投資術を読んで
- Googleが予測している未来とは?第五の権力を読んで