ラッセル1000(IWB)、2000(IWM)、3000(IWV)の違いをETFで確認してみた
米国株の指数でラッセル2000というものがあります。アメリカで資産運用などのコンサルタントをしているラッセルインベストメント社が1984年に開発したアメリカの小型株の指数です。一応日本のETFでも「ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託 1312」というのがあります。
iSharesのサイトに行ってみるとラッセル1000と3000という指数もあり、2000と1000に関してはバリュー株とグロース株のETFもそれぞれ存在するんですよね。
これまでラッセル2000の指数に連動するETFに関しては記事にしてきました。
バンガードのラッセル指数ETFの記事:バンガードのラッセル2000連動ETF(VTWO)を調べてみた
iシェアーズのラッセル指数ETFの記事:iシェアーズ ラッセル 2000 ETF(IWM)と他の米国小型株ETFを比較してみた
では、ラッセル1000と3000ってどういう指数なのかということで確認してみますと、ラッセル3000はニューヨーク証券取引所、ナスダック、アメリカン証券取引所に上場している時価総額が上位3000銘柄をピックアップして指数にしたものです。3000銘柄の時価総額の合計はアメリカ上場企業全体の95%を占めていますので、アメリカ市場の大半をカバーしているといっていいでしょう。
ラッセル1000と2000はこのラッセル3000から作られていて、ラッセル1000はラッセル3000の上位1000社の指数です。要するに以下の式となります。
ラッセル1000 + ラッセル2000 = ラッセル3000
ラッセル2000が小型株になるわけですが、時期によってラッセル1000が優勢だった利する時期もあるかと推測されました。それぞれのETFは2000年販売開始と結構年月を経ておりますので、実際にどういう値動きになっているか以下の確認してみました。
- IWB iShares Russell 1000 ETF
- IWM iShares Russell 2000 ETF
- IWV iShares Russell 3000 ETF
ラッセル1000(IWB)、2000(IWM)、3000(IWV)過去16年
比較対象としてS&P500(紫)もグラフに加えてみました。まず、ETF販売開始から16年という長期で見てみましょう。

ラッセル2000連動のIWMが圧倒的なパフォーマンスになっていますね。ただし、値動きが激しくリーマンショック前のピークからリーマンショック時の底までの下落幅も相当大きいですけど。
また、15年以上の期間で見るとラッセル指数のETFは3つともS&P500を上回っているのも特徴といえそうです。構成企業数が多いため分散効果があるということでしょうかね?
次に過去10年で見てみました。
ラッセル1000(IWB)、2000(IWM)、3000(IWV)過去10年

ここでもラッセル指数のETFはS&P500をわずかに上回ってます。ただ、ラッセル2000が図抜けてパフォーマンスがいいというわけではなくなりました。
ラッセル2000は他の3つと比較して所々、値動きが激しい時期があることがわかります。直近10年では差がついていないのですが、何故か2000年頃からの期間だと小型株のラッセル2000のパフォーマンスがよくなりますね。小型株効果が長期的には見えているのか、リーマンショック後は相場環境が変わっているのか?EXE-iで中小型株に投資しているだけに気になるところです。
最後に直近1年で見てみましょう。
ラッセル1000(IWB)、2000(IWM)、3000(IWV)過去1年

直近1年の期間だとラッセル2000の一人負け。この1年小型株が冴えなかったんですね。逆にS&P500が一番パフォーマンスが良くなっています。
まとめ
ここまで見てきますとラッセル3000はラッセル1000と値動きが近く、ラッセル2000は小型株っぽく値動きが激しいということが言えそうです。小型株ETFとして投資をするかというとコストを考えればバンガードVBになります・・
個人的にはグロース株、バリュー株、小型株というのをもう少し調べてみたいなという気もちが強いですので、小型+グロース株みたいなのも含めて今後も色々と調べて記事にしていきたいと思います。


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