バロンズが割安で増配も見込めると評価している米国企業10社の株価を調べてみた
1921年に創刊の週刊投資専門誌バロンズは金融市場や関係者へのインタビュー等の情報が載っているのですが、このバロンズはSBI証券の口座を持っていれば、バロンズが要約された「バロンズ拾い読み」を毎週見ることができます。他にも楽天証券やマネックス証券でも無料で見れるようです。
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編集されているのは4月のモーニングスターのセミナーのパネルディスカッションに出演されていた川田重信氏です。このセミナーに参加したおかげで、『バロンズ拾い読み』のことを初めて知りまして、今では毎週読んでいます。
そんなバロンズ拾い読みに興味深い記事が載っていました。タイトルは「The 10 Best Dividend Stoc 配当銘柄トップ10」で、セクター別に最高の配当成長が見込まれる銘柄に焦点を当てて10社選別しています。
この記事を読んでおりますと選別された10社とその株価はどうなっているのか気になったので調べてみました。
割安で増配も見込めると評価している米国企業10社
- ベライゾン(VZ)
- メットライフ(MET)
- アッヴィ(ABBV)
- ダウ・ケミカル(DOW)
- クラルコム(QCOM)
- シスコ(CSCO)
- ターゲット(TGT)
- カーニバル(CCL)
- JPモルガン(JPM)
- USバンコープ(USB)
銀行が2社含まれておりますが、セクター別で抽出した後に数社追加するという選別を行ったためです。日本でも名の通った知名度の高い企業が揃った感がありますね。
では、これらの企業の株価はどうなのか?直近10年程度で確認してみました。
実際の値動きは?

10社とS&P500(黒)で比較してみました。直近10年で見ても10社の平均取ったらS&P500に負けている企業が多いですね。S&P500を上回っているのはベライゾン(VZ)、クアルコム(QCOM)の2社だけですね(アッヴィ(ABBV)は上場が4年前)。
期間を短縮して直近1年で見てみますと・・

S&P500を上回っているのはベライゾン(VZ)、クアルコム(QCOM)、シスコシステムズ(CSCO)、ダウ・ケミカル(DOW)の4社。これも10社の平均を取るとS&P500を下回りそうです。
こうしてみると直近のパフォーマンスは冴えていないように見えますが、今後の株価や配当額の上昇が期待されるため将来はS&P500を上回るようになるのかもしれません。
参考になるバロンズの割安高配当利回り銘柄のスクリーニング手法
米国株に個別投資する上で今回のスクリーニング手法は参考になるのではないかと思います。今回のスクリーニング手法はS&P500銘柄を以下の点で抽出しています。
- 配当は2.5%を超えている。
- 2017年予想でPERが17.5未満
- 配当性向が80%未満
- 2018年までに赤字、横倍の利益、または1ケタ前半の利益成長予想の銘柄を除外
配当性向やPERが高すぎず、数年後までの成長が予想されている高配当株式を選んでいる感じですね。米国株の個別株に投資する場合はこの指標について検討の余地があるかもしれません。


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