米原油在庫が1999年以降で最大の減少。エネルギーセクター関連企業の株価を確認してみた
この記事を今月初めに見たのですが、本当かよと思ってみてたのですが、その根本原因が見えてくる記事が同じくbloombergに載っていました。原油価格が8月に上昇したことから、エネルギー企業への投資がここ1年4カ月で最速のペースで増えている。株式市場が横ばいで推移する中、投資家らは利益を見込める投資先を求めている。
原油価格は4カ月ぶりの安値に下げた後、過去3週間は上昇して強気相場入りした。このため、上場投資信託(ETF)「SPDRエナジー・セレクト・セクター」には8月にほぼ10億ドル(約1000億円)の資金が流入する見込みで、月間ベースでは2015年4月以降で最大となる。S&P500種株価指数が8月にほぼ変わらずで推移する一方、エネルギー株は2%上昇している。
米原油在庫:1999年以降で最大の減少、熱帯性低気圧の影響-チャート
これはエネルギー関連の企業の株価にも影響が表れているのではないかと考えました。ということでバンガード・米国エネルギー・セクターETF(VDE)と以下の構成上位企業の値動きを確認してみました。
エクソン・モービル(XOM)
シェブロン(CVX)
シュルンベルジェ(SLB)
オクシデンタル・ペトロリウム(OXY)
コノコフィリップス(COP)
この5社でだいたいETFの構成の50%を占めています。S&P500を比較対照として直近の値動きを確認してみました。
VDEと構成上位5社 vs S&P500 直近1年
まず、直近1年の値動きを確認してみました。

エネルギーセクターETFのVDE(濃い水色)とS&P500(濃い紫)を見てみると、2月頃には差が開いておりましたが、その後はエネルギーセクターETFが上がってここ1年のパフォーマンスは余り変わらないという結果になりました。
確かに8月頃からエネルギーセクターが上昇していますね。S&P500と比較して確かに右端の8月頃に価格が上昇しているのがわかります。
こうしてみるとあの原油価格の下落の差中でもシェブロン(CVX)とエクソン・モービル(XOM)は強いなというのが良くわかるグラフになっています。
しかし、これを直近5年で見てみると・・
VDEと構成上位5社 vs S&P500 直近5年

S&P500は横ばいからじりじりと上がっているのですが、エネルギー関連企業は軒並み下がっていることが分かります。過去5年で見るとエクソン・モービル(XOM)は今一つ冴えてない値動きになっています。
そんな中、過去1年でも過去5年でもパフォーマンスが最も悪いコノコフィリップス(COP)。最近減配や赤字などで株価が大きく下がっている状況です。
この結果を見ますと、仮に米国個別株でポートフォリオを作るとすれば、エネルギーセクターは財務体質の優れているとされる、エクソン・モービル(XOM)、シェブロン(CVX)、シュルンベルジェ(SLB)になるんでしょうね。


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