VIX指数と主要米国株(配当王等)の相関性を調べてみた
VIXとは、「ボラティリティ・インデックス(Volatility Index)」の略称で、将来の投資家心理を示す数値として利用されており、一般的にVIX指数の数値が高いほど投資家が相場の先行きに不透明感を持っているとされています。
そんなVIX指数は今どうなっているかというと、15を超えたぐらいです。平常時は10~20の間ですが、何か経済に影響を与える大きな事件が起こると一気に20を超えて株価が大きく下がります。イギリスのEU離脱なんかは最も直近で25を超えたいい事例でしょう。
そんなVIX指数は上昇した時に株価は下がるわけですが、株価の種類によっては下がりにくいものや、反発するものがあるのではないか?ということで、ディフェンシブな連続増配企業とフェイスブック、Amazon、Google、アップルのVIX指数の値動きに関連性があるかを調べてみます。
まずはディフェンシブな連続増配企業との関係性を見ていきます。チョイスするのは「配当王」と呼ばれる企業から。配当王というと海賊王的な感じよりもらんま1/2に出てくる博打王キング的なものに近さを感じますが・・
米国株の中で25年以上連続で増配している企業を「配当貴族」と呼びまして、100社以上存在していて「配当貴族」は日本でもインデックスファンドが登場しています。「配当王」は更にその上で、50年以上連続で増配している企業のことを指します。
その配当王の中から選ぶとすれば日本でも知名度がある以下の5社かなということでチョイスしました。
- コカコーラ(KO)
- ジョンソン&ジョンソン(JNJ)
- プロテクター&ギャンブル(PG)
- エマソン・エレクトリック(EMR)
- スリーエム(MMM)
取り上げた5社とVIX指数の値動きを確認してみました。
配当王銘柄 vs VIX指数
直近5年でS&P500を加えて見てみました。

ユーロ危機の頃からの期間になりますので、VIX指数は比較的落ち着いているように見えますが、各株価のグラフが突然下に下がっているときはVIX指数が急上昇しています。期間を短縮して直近1年で見てみました(過去2年で見ようとしたらチャイナショック時のVIX指数の上昇が大きく、配当王の株価の値動きは小さくてグラフが見にくくなるため)

VIX指数が上がっている個所の特徴を見ていきますと、ジョンソン&ジョンソン(JNJ赤)とコカコーラ(KO赤)は比較的S&P500よりも下げ幅が小さいように見えます。
では、値動きが激しそうなGoogleやAmazonだとVIX指数とはどういう相関性があるのでしょうか?
フェイスブック、Google、Amazon、アップル vs VIX指数

直近1年て見てみましたが、VIX指数が上昇しているもののそこまで大きく下がっているというわけではないですね。ただ、VIX指数が上昇基調になる前からの下げ幅は大きいようです。このグラフの今年の1月頃のアマゾン(AMZN水色)なんかはその例でしょう。
ただ、グロース株的なものでもVIX指数が高いと株価は下がるということは言えると思います。
今回の調査を含めたVIX指数関連のまとめ
- VIX指数が急上昇すると配当王銘柄だろうが株価は下がる。
- フェイスブック、Amazon、Google、アップルあたりでも株価は下がる。
- VIX指数が低いと株価は上昇する。過去数年に渡って20を超えてない時期があり、株価は上昇している。
- 逆にいえばVIX指数が上昇して株価が下がった時は購入のチャンスとも言える。
- ただし、2008年から2010年にかけてはVIX指数はほとんどの時期で高い状態だった。


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