iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)に警戒注意報。他の米国社債ETFと比較してみた
私のNISA枠での投資は海外ETFを使用しておりまして、債券と株式に分散して行っております。このうち債券の核となっているのはバンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)なのですが、分散の意味も考えまして、バンガード・米国長期債券ETF (BLV)とiシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)にも投資しています。
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iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)についてその時2016年度NISAで動いたその4 バンガード米国トータル債券市場ETF(BND)、iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)を購入
夏のボーナスの時に米国債ETFがイギリスのEU離脱投票の影響で大きく値上がりしていて、本来株価下落時に反発を期待して購入しているバンガードの米国長期債ETF(BLV)が大きく値上がりしていたため、iシェアーズiBoxx米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)をいつもより多めに買いました。
同じことを考えているのでしょうか?最近以下のような記事を見つけました。
LQD 警戒注意報
Beware Possible Rip Current Under ‘LQD’
資産残高は330億ドル中68億ドルが2016年に流入しているそうです。S&P500を上回る状況ですので、ETF.comでも注意報的な記事が出たんでしょうね。流石にこの状況を見ますと気になってきますので、じゃあ他の社債系のETFはどうなってるんだろうということで以下の5つのETFとLQDの値動きの比較をしてみました。The iShares iBoxx $ Investment Grade Corporate Bond ETF (LQD) was the most popular fixed-income ETF in August, raking in $1.3 billion in fresh net assets last month. The ongoing massive inflows into this ETF are beginning to worry some market experts.
- バンガード・米国長期債券ETF(BLV)
- iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF(AGG)
- バンガード米国トータル債券ETF(BND)
- バンガード米国中期社債ETF(VCIT)
- バンガード米国長期社債ETF(VCLT)
LQD vs BND vs AGG vs BLV vs VCIT vs VCLT 直近1年

まず直近1年の値動きを確認してみました。主に3つに分かれていて、トータル債券のBND(青)、AGG(緑)、長期債のVCLT(黒)とBLV(桃)の中間の適格社債(赤)、中期社債(水色)という感じです。
中期社債と適格社債を比較すると確かに赤の適格社債LQDのパフォーマンスが直近で中期社債ETF(VCIT)を大きく上回っていることがわかります。ただし、中期社債よりも適格社債のLQDはボラティリティが高いようですけど。
これを6つのETFが比較できる期間最大までで比較してみました。
LQD vs BND vs AGG vs BLV vs VCIT vs VCLT 直近1年

長期で見ると中期社債(水色)の方がボラティリティは低いようですね。
総資産額で比較すると、中期社債VCITが総資産額10,080(米ドル) に対し、適格社債LQDが32,847(米ドル)と3倍差がある状況です。その点を含めても今のところはLQDに冬のボーナスでも投資をすると思いますが、今回出た記事は頭の片隅に残して注意をしながら投資を進めていきたいと思います。
ちなみに標準偏差をまとめてみました。
標準偏差(左3年、右5年)
LQD:4.56%、5.26%
AGG:2.65%、2.70%
BND:2.82%、2.82%
BLV:8.03%、8.84%
VCIT:3.77%、4.44%
VCLT:7.68%、8.59%
低、中、高の3つで分けれますので、同じような値のどちらかを選んでポートフォリオを組んで分散するのがベターかなと。おそらく年末に利上げだと思いますが、前後でその影響をどこまで受けるのか?様子をみようと思います。


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