ジェレミー・シーゲルの株式投資に載っていた実質利回り上位の国別ETFの値動きを調べてみた
投資に関する書籍としては、5年以上前の本になりますが(データは10年近く前)、ジェレミー・シーゲルの株式投資第4版は投資や米国株式に関する学習に有用だと思います。
米国株投資をする理由~国別の株式実質利回り第四位はアメリカ~
株式の実質利回りはスウェーデン、オーストラリア、南アフリカ、アメリカ、カナダと続いていて、1900年初め頃まで覇権を握っていたイギリスが6番目、日本は11番目という結果でした。フランス、ドイツ、イタリアといった国々は日本よりも株式のリターンが下です。
この結果を見て、2006年までの株式リターンのデータはあるが、2007年以降はどうなっているのだろう?と考えました。該当する国々のETFを探していきますと・・
- iShares MSCI Sweden ETF(EWD)
- iShares MSCI Australia (EWA)
- iシェアーズ MSCI南アフリカETF(EZA)
- S&P500(SPY)
- iShares MSCI Canada(EWC)
いずれも10年以上運用されておりますので、2007年以降の値動きがどうなったのか確認してみました。
2007年からの5カ国(スウェーデン、オーストラリア、南アフリカ、アメリカ、カナダ)の値動きはどうなっているのか?

2007年初めからの値動きですが、リーマンショックから回復過程においてはS&P500を他の国は上回っていたのですが、ここ数年S&P500は浮き沈みしながらも上昇しているのに対し、他4カ国は下がっています。
オーストラリアと南アフリカは資源価格の影響を受けそうですが、アメリカの隣のカナダがこれらの国々とパフォーマンスが変わらないのはちょっと不思議ですね。
ETFの運用開始が2003年ですので、期間を広げて同じETF5つを比較してみました。
ETFの運用が開始された2003年以来の5カ国(スウェーデン、オーストラリア、南アフリカ、アメリカ、カナダ)の値動きはどうなっているのか?

2003年からで見てみるとカナダ(EWC)以外のスウェーデン、南アフリカ、オーストラリアのETFはS&P500を上回っているんです。ITバブル、テロ、イラク戦争、リーマンショックを経ているとはいえ、この結果は意外ですね。
この結果を見ますと銀行で南アフリカ通貨やオーストラリア通貨による投資の広告やパンフレットが置いてある理由がなんとなくわかりますね。このデータを見せると騙される老人はいそうな印象です。
2003年からの値動きを見ると分散がいいと思うが・・
2003年からの値動きを見るとやはり分散した方がいいと思えますが、個人的にもこの国含まれてんのかよ~というインデックスもあるわけで。アジア株式日本除く的なファンドやETFありますけど、純粋に東南アジアの国に投資するファンドやETFは少ないですからね。
ダウ10種やダウの犬という投資法があることを考えますと、購入者が10か国程度選択して、分散投資するファンドやETFが将来的に登場してくるかもしれません。結構こういうファンドは需要がありそうな気もしますけど・・コストは高そうだな。
画像:スウェーデン無料写真素材


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