HDVが33%、AGGが38%コストダウン!iShares CoreシリーズのETFコストを引き下げへ
私が投資を始めた頃は海外ETFでiShares、Vanguardというと前者が後者と比較してコストが高いという印象でした。これがアメリカでは自国のETFなわけです。当然iSharesからVanguardのETFへ資金が流入していたようです。
iSharesはそこでiシェアーズ コア(iShares Core)というブランドを立ち上げて、バンガードと被っている一部ETFの経費率をバンガード並に下げたのです。需要がありそうなグローバルセクターのETFなんかは含まれずコストは高めです。
しかし、その後もバンガードはコストダウンを定期的に行っていまして、シュワブなんかも含めて仁義なきコストダウンの競争が行われております。そして今回iシェアーズが再び動いてきました。iシェアーズ コアシリーズのETFに関して0.02%~0.05%コストを引き下げました。
参考記事
【朗報】iShares、Core シリーズのコストを引き下げETF Watch: BlackRock Cuts Fees
引き下げになったETFは以下の通りです(左からETF名、ティッカー、改定後コスト、コスト減率)。Today BlackRock's iShares unit announced that it would be lowering the fees on 15 of its iShares "Core" ETFs, effective immediately. The cuts range from 2 to 5 basis points on each fund.
The No. 1 ETF provider in the U.S. is staving off competition from firms offering similar products at rock-bottom prices, such as Vanguard and Schwab. However, the move by BlackRock also seems to take an aggressive swipe at State Street Global Advisors.
iShares Core S&P 500 ETF IVV 0.04 0.03
iShares Core S&P Mid-Cap ETF IJH 0.07 0.05
iShares Core S&P Small-Cap ETF IJR 0.07 0.05
iShares Core High Dividend ETF HDV 0.08 0.04
iShares Core Dividend Growth ETF DGRO 0.08 0.04
iShares Core MSCI Total International Stock ETF IXUS 0.11 0.03
iShares Core MSCI EAFE ETF IEFA 0.08 0.04
iShares Core MSCI Europe ETF IEUR 0.10 0.02
iShares Core Pacific ETF IPAC 0.10 0.02
iShares Core Emerging Markets ETF IEMG 0.14 0.02
iShares Core Total USD Bond MarketETF IUSB 0.08 0.04
iShares Core U.S. Aggregate Bond ETF AGG 0.05 0.03
iShares Core 1-5 year USD Bond ETF ISTB 0.08 0.04
iShares Core 10+ Year USD Bond ETF ILTB 0.08 0.04
iShares Core International Aggregate Bond ETF IAGG 0.11 0.04
過去のコストダウンの記事:iShares、Core ETF のコストを引き下げ
過去からどれくらい下がってんのか調べてみたら、2012年の以下の記事発見。AGGなんかコスト4分の3になってます。
個人的にはボーナス投資枠の中で比率が高いiシェアーズ・コア米国高配当株ETF(HDV)のコストダウンがうれしいですね。0.40%から0.08%までここ数年でコストダウンしているのでiシェアーズとしては推したいETFなんでしょうね。
今回のコストダウンでバンガードでも販売されている同じカテゴリのETF同士を比較してみます。
iシェアーズとバンガードETFのコスト比較
代表的なiシェアーズコアのETFをピックアップして、バンガードにある同じようなETFのコストと比較してみました。

この表を見ますと一目瞭然。iシェアーズはバンガードより0.01%でも低くという意気込みが伝わってくるコストダウンだということがわかります。
ただし、この一覧表にあるETFですが、バンガードはネット大手証券でも購入可能なものに対して、iシェアーズのETFは購入可能じゃないものもありますし、最近販売開始されたETFも含まれています(増配株のDGROは運用開始から2年程度です)。また、新興国株式に韓国が含まれていない等の違いもあります。
これだけiシェアーズが動いてきたわけですから、バンガードも動かないということはないと思います。こういう激しい競争がアメリカではあるので、コストがこれだけ安いんでしょうね。バンガードも近いうちにコストを引き下げてくると思いますので、その時を楽しみにしたいと思います。
ちなみにシュワブも対抗してコストダウンを発表したようです(ETF Watch: Schwab Responds To BlackRock Fund Fee Cuts)。


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