生活必需品セクターETFに米国外(IPS)、小型株(PSCC)、モメンタム(PSL)において効果があるか確認してみた
私の投資手法はジェレミー・シーゲルの本の影響を受けて、ディフェンシブセクター重視の投資をボーナス投資枠の海外ETFで行っております。夏場にも一度生活必需品セクターの記事を書きました。
生活必需品セクターの記事
S&P500が最高値を更新した時期に生活必需品セクターETF(VDC,KXI,XLP)を比較してみた直近でも長期でもS&P500を上回っているのを見ますと、他のファクターでも使えるんじゃないかと思えてくるんですよね。以前軽く調べた時には米国外の生活必需品セクターETF(IPS)がありました。
関連記事:米国ETFと米国除くETF
iSharesのグローバス生活必需品セクターETF(KXI)はアメリカの比率が高く、もっとネスレあたりに投資したいという人は需要があると思います。
他にも生活必需品セクターETFってないのかと調べてた主なもので小型株とモメンタム的なETFを見つけましたので、今回は以下の3つのETFで米国外株式の指数や米国生活必需品セクターを上回る効果があるかを確認してみようと思います。
- PowerShares SmallCap Consumer Staples ETF (PSCC) 経費率0.29%
- PowerShares DWA Consumer Staples Momentum Portfolio ETF(PSL) 経費率0.60%
- SPDR S&P International Consumer Staples Sector ETF (IPS) 経費率0.40%
まず、米国株同士で小型株、モメンタム効果があるかを確認し、その次に米国外と比較して生活必需品セクターの効果を確認します。
小型株、モメンタム効果はあるのか?
VDC vs XLP vs PSL vs PSCC直近1年

意外なことにモメンタム効果がありそうなPSL(緑)が冴えてないんですよね。逆に小型株のPSCC(桃)はS&P500や生活必需品セクターをアウトパフォームしています。では、期間を広げるとどうなるのでしょうか?
VDC vs XLP vs PSL vs PSCC直近6年

直近6年程度で確認するとモメンタムのPSL(緑)もVDCやXLPを上回ってます。小型株のPSCC(桃)がここでもパフォーマンスがよいです。
では、米国外の指数で生活必需品セクターの効果があるか確認してみました。
米国外でもディフェンシブセクターである生活必需品セクターのパフォーマンスはいいのか?
VEA vs IPS 直近1年

直近1年ですとアメリカ以外の先進国は株式が冴えない印象がありますけど、生活必需品セクターは大きく上回ってますし、下落局面でもディフェンシブセクターの本領発揮という感じで下げ幅が小さいですね。
では、期間をリーマンショック直後を含む過去8年まで広げるとどうなるでしょうか?
VEA vs IPS 直近8年

直近1年と同様の傾向ですね。リーマンショック後、米国以外の先進国株式は余り上昇していない状況ですが、生活必需品セクターに限ると大きく上昇しております。
SPDRは米国セクターETFを2年前に販売開始していますし、PowerSharesはパワーシェアーズQQQ信託シリーズ1を販売していますので、今回取り上げた3つのETFに関しても大手ネット証券でも取り扱いを開始してほしいなと思います。
まとめ
- 米国株ETFに限ると小型株(PSCC)効果はある。
- ただし、モメンタムETF(PSL)は直近1年では見られないが、長期ではあるという結果になった。
- 米国外生活必需品セクターETF(IPS)は米国外先進国株式(VEA)を大きく上回る。
- 米国外生活必需品セクターETF(IPS)は下落時の下げ幅が米国外先進国株式(VEA)に比べて小さい。


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