iShares CoreシリーズのETFコストが引き下げられたタイミングで、バンガードETFとのパフォーマンスの差を確認してみた
一昨日にiShares CoreシリーズのETFコストの引き下げに関して記事にしました。
HDVが33%、AGGが38%コストダウン!iShares CoreシリーズのETFコストを引き下げへ
経費率に関してはバンガードに敵意むき出しで0.01%は低くなるように設定されております。
この表のうち、バンガードのETFは全て日本の大手ネット証券でも購入可能なのに対し、iSharesのETFのうち日本の大手ネット証券で購入可能なのは、ブラックロックのホームページを見る限りIVV、IJR、IJH、HDV、IEMG、AGGでした。
AGGとBNDの比較記事は先月書きましたが、それ以外について現状を確認してみたいなと思いました。
関連記事:米国トータル債券市場ETFのAGGとBNDを比較してみた
日本で購入できるできないの違いはあるものの、以下の項目について比較できる期間最大で差がどれだけあるのか確認してみました。
- 米国小型株 iShares(IJR) バンガード(VB)
- 米国高配当株 iShares(HDV) バンガード(VYM)
- 米国増配株 iShares(DGRO) バンガード(VIG)
- 欧州株式 iShares(IEUR) バンガード(VGK)
- 新興国株式 iShares(IEMG) バンガード(VWO)
- 米国外債券 iShares(IAGG) バンガード(BNDX)
米国小型株 iShares(IJR) バンガード(VB)

赤iShares、青バンガードの線になります。それぞれ比較できる期間最大でグラフを掲載します。米国小型株は6つの比較ケースの中で一番期間が長いです。指数の違い以外に何かあるかと見たら銘柄数がIJRは602に対し、VBは1437でVBの方が分散しています。
IJRに関してはVBよりも運用期間が長く、3%シグナル投資法 だれでもできる「安値で買って高値で売る」バリューアベレージ法でも使われているので、今回の値下げでバンガードのVBといい勝負できるんじゃないでしょうか?
続いて米国高配当株。
米国高配当株 iShares(HDV) バンガード(VYM)

当ブログでもかなり取り上げているHDVとVYMですが、期間最大の5年で見ると差は余りないですね。HDVは構成銘柄数がだいたい75社位に絞っていますが、分散しているVYMとは差はないです。個人的に両方とも所有していますが、現在はディフェンシブセクターに偏っているHDVの方に投資しています。
米国増配株 iShares(DGRO) バンガード(VIG)

続いて米国増配株。比較的新しいETFになるDGROとVIGを比較してみましたが、期間が2年程度とはいえDGROの方がパフォーマンスがいいです。DGROの保有銘柄数は420に対し、VIGが185。バンガードの方が少ないというのは珍しい。
欧州株式 iShares(IEUR) バンガード(VGK)

IEURという欧州株ETFがありますが、他にiシェアーズ ヨーロッパ ETF(IEV)というのがありますけど経費率は0.6%とお高めです。IEURとVGKは余りパフォーマンスに差がない状況です。
新興国株式 iShares(IEMG) バンガード(VWO)

次に新興国株式。欧州株同様iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(EEM)というのがあるのですけど、経費率は0.68%。バンガードに対抗するため新しいETFを作った感が強いですね。
VWOの方がややボラティリティが大きいようにも見えますが、パフォーマンスに差はない感じです。
米国外債券 iShares(IAGG) バンガード(BNDX)

最後に米国外債券。これもiシェアーズ 世界国債(除く米国)ETF(IGOV)というのがありますが、経費率は0.35%と高めです。パフォーマンスはBNDXが上回ってますけど、まだ運用開始から1年経っておらず今後の推移を見守りたいですね。
iShares Coreシリーズなのですから大手ネット証券でも買えるようにしてほしい
iShares Core シリーズですからね。ぜひとも日本の大手ネット証券でも買えるようにして販売経路を拡大してほしいです。
バンガードとは異なり日本では買えないETFの種類が多い印象がありますので、ぜひともブラックロックには動いていただきたいなと思います。


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