20分遅刻したけどモーニングスターETFカンファレンス2016に行ってきた
2012年、2014年、2015年と参加してきたモーニングスターETFカンファレンス。今年も昨年同様東京国際フォーラムでの開催となりました。個人的には一昨年のように土曜開催の方がうれしいんですけどね。
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2016年 米国投資のはじめ方 米国株式・ETFセミナーに行ってきました
今年は特に大きな話題がなく、昨年と余り変化がないようなら行かなくてもと思いましたが、4月のセミナー同様ウィズダムツリーが参加するようになってましたので今回も参加することにしました。
所用があって品川方面から山手線で向かっていたら、品川で電車が止まる。対向側の新宿方面の電車で非常停止→発煙とのアナウンスで20分遅刻してしまいました。最近よく電車の遅延に遭遇すること。錬金術の基本は等価交換ということがよくわかった1日でした(意味深)
気になった発言を箇条書きや簡略化したのが以下のとおりです。聞き間違いがあるかもしれませんし、省略してる部分があります。カメラで撮ってたので詳細はいずれ映像化してアップされると思うのでそちらでご確認ください。
第1部「注目のETFと賢い活用法」 モーニングスター朝倉智也氏
遅刻で資料の6pの説明からでした。
- 米国ETFの純資産残高TOP15の表があり、日本の大手ネット証券で買えないものには赤マルがついてませんでした。バンガードREIT ETF(VNQ)とiシェアーズ ラッセル1000バリューETF(IWD)です。
- 国内ETFも総資産額は伸びてる。
- 投資目的と投資期間に応じて運用方法を変える。非課税口座を上手く使う。そういう意味で積立NISAの10年60万はがっかりした。
- 貸株についてのスライドがあらたに追加された。
- SBI証券の2016年5月から10月の海外ETF買付数ランキングTOP25。金鉱株のブルベアが上位に来ている。
→金関連が6本ランクイン。私が持ってるETFで載っていたのは(VT,VYM,HDV,BND,VDC,JNK,VIG,VHT) - アメリカのモーニングスターの定性レーティングでゴールドシルバーブロンズがついてると信頼度が高い。リスク高い資産に定性レーティングがついていませんでした。
- グロース資産7割、インカム資産2割、インフレヘッジ資産1割(物価連動,国債金) 。中小型株についても言及がありました。
- 朝倉氏の注目ETF(ウィズダムツリーが今年から参加したためかウィズダムツリーのETFも入ってました)
- 自分で選んでポートフォリオ作って、時には新しいものを入れていく。
時間が押していたとはいえ一昨年、昨年ほど相場に対してネガティブじゃない印象でした。
2部以降は感想も含めて以下の通りでした。
第2部特別講演
「世界の投資家が選ぶバンガードETF ~日本の投資家の資産形成のために~」 バンガード・インベストメンツ・ジャパン株式会社 三上和久氏
- 4年前から13証券に拡大
- バンガード全体で新しく入る資産の半分がETF。
- テクノロジーの発達してコストが安くなる→移動中に比較して決めれるため人件費が下がりコストが下がる。
- 今年は妙にバンガード・トータル・インターナショナル債券ETF(BNDX)が出てきました。
- 客から外資系なので長期雇用ではないのでは?という質問を受けるが、平均雇用は10数年で長目です。
「パワー・オブ・ディビデンド ~配当の力に注目したETF投資~」 ウィズダムツリー・ジャパン株式会社 渡邊雅史氏
- ビジネス開始が今年から。
- ウィズダムツリーはETFに特化している。ETFの方が優れていると確信している。
- WisdomTree High Dividend Fund(DHS)と債券ETFと組み合わせるのも良い
- 金利が上昇するとき高配当株はつらい。収益性の高い企業は強い。
- 増配に注目した投資があるが、その企業が成長が将来続くとは限らない。収益性に注目した方が将来的な成長が続く可能性が高い。ウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長ファンド(DGRW)はROEやROAが高く今割安。
- EU離脱から局面が変わっている。
「ETFマネージド・ポートフォリオ(EMP)の潮流」 ブラックロック・ジャパン株式会社 新井洋子氏
- インカムを追求する投資(債券)におけるリスクが過去と比較しても高くなっているのでポートフォリオに株式入れてもいい。
- 価格変動が高くなっている。
- 流動性高く、リターン/リスクが1以上のETFを紹介。iシェアーズ・コア米国高配当株ETF(HDV)やiシェアーズ 米国優先株式ETF(PFF)
- ETF2~4つ程度使ったポートフォリオが載っていたので来週検証します。
- ETFを使った投資資産の適切な比率や組み合わせの問い合わせが多い、適切な組み合わせわむずかしい。
- ポートフォリオのグラフでHDVは2011開始たが、2007末からのグラフがある。
- 時間が押していて早口だった。国内ETFの話はあまりなかった。
各社注目ETF
ちなみに資料では各社推奨のETFが4つ上げられていました。ティッカーは以下の通りです。
ウィズダムツリー:DON、DHS、DGRW、HEDJ
SPDR:SPY、GLD、SDY、XLK
バンガード:VT、BND、BNDX、VOO
iShares:DVY、EMB、HDV、CRED
「ETFを活用した分散投資戦略 ~経済・市場環境の変化に対応する~」
モデレーター:モーニングスター 朝倉智也氏
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社 杉原正記氏
野村證券株式会社 塩田誠氏
2016の振り返り
- 塩田:プロも個人も振り回された一年。アメリカは半年で金利が上がっている。円も変動するので運用に苦労した年。
杉原:不安定な一年。一年前は低成長低インフレでボラティリティ抑制が重要と言った。為替が2016年は大きくぶれた。金利が振れてる。
運用をどう考えるか?
- 塩田:どの国も自分の国の株式をもつ割合が高い。投資資産の分散、時間分散をすべき。特にボラティリティの高い新興国こそ分散した方がいい。
杉原:伝統的な債券投資が難しくて市場環境に対応しないといけない。
杉原:金は年前半資金が流入した。2009年1年の流入額を上回っていた。ディフェンシブ株と高配当も人気だった。債券はハイイールド債や転換社債、バンクローンの変わったETFにも投資がされていた。後半は流れが変わって新興国株と成長株に投資され始めた。11/8でリスクオンが顕在化している。
朝倉:資料は10月までの数字が載っているが、この一ヶ月で傾向が変わっているはず。
2017展望
- 杉原:アメリカの株式は大統領選挙前から資金が入っていて指標もいい。アメリカ以外は、特に欧州はしばらく慎重であるべき。新興国は後半から注目されているがトランプの政策でどうなるかわからない。不安定な動きが健在するなら今年前半好調だった資産に注目した方がいい。トランプの政策で好調なセクターは、素材、資本財、金融、エネルギー、ヘルスケア。
塩田:ETFの選択活用はインデックスをいかにチョイスするか。何が原因で上に行ったりするかを考えるか。配当、モメンタム、クオリティ、低ボラティリティはそれぞれ違う動きをする。1ドル100円ならば為替ヘッジの必要性は低いが、115円とかだと為替ヘッジ付きを考えた方がいい。
→野村がAI関連銘柄の指数を開発したと昨日の日経報道。詳しくは明日発表。
最後に
- 塩田:GPIFが運用方法を変えている。世界最大規模のファンドがESG投資を始めることを気にして学んで欲しい。GPIFは運用会社が最高のものを持って言ったのを選んでいるのだから勉強になる。
朝倉:組み合わせ、長期、分散、手法が重要。5年前にチャールズエリスと話をしたが、資産運用で重要なのは知恵、体力、忍耐。特に一般人は忍耐が重要。
今回の感想
今年行くのどうしようかなと思いましたが、資料や内容見てるとやっぱ行って正解だったなと。電車遅延で余りいいことなかったですけど。
こういう最新の資料を手に入れれると運用の参考にもなりますし、自分でこのETFどうなんだろとか検証してみることで運用に役立てることができますし。
余談ですが去年と同じ会場なんですけど近くにシェイク・シャックがオープンしていました。帰りは16時過ぎぐらいだったんですけど、外の席含めて満員でしたね。あれだけ客が入っているとおそらく1号店もかなりの人気が続いているんじゃないかと思います。


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