アメリカにおける最近のETF流出入のランキングを見てみると・・
円安が進んでとうとう118円になりそうな気配となってまいりました。円安進行の勢いの激しさに戸惑ってる人もいると思います。ニューヨークダウも2万ドルにタッチしかけていますね。
ただ、上がる資産があれば下がる資産もあるわけです。アメリカ市場で実際どの資産に資金が流入流出しているかをETFで確認することができますので、上半期の時と同様に調べてみました。
アメリカにおける2016年上半期のETF流出入のランキングを見てみた
まず、アメリカの利上げ発表があった直近1週間のETFの資金流入TOP10を見てみましょう。
過去1週間アメリカ市場のETF資金流入トップ10

資金流入のTOP10を見てみますと、SPDRのSPDR S&P 500 ETF(SPY)、iSharesのiシェアーズ・コア S&P 500 ETF(IVV)、バンガードのバンガード・S&P500ETF(VOO)とS&P500のETFが上位に3つ入ってます。また、バンガードの中型株のバンガード・米国ミッドキャップETF(VO)、小型株のバンガード・スモールキャップETF(VB)、小型株バリューのバンガード・米国スモールキャップ・バリューETF(VBR)とバンガードの小型株や中型株のETFも上位に来ています。
上位にランクインしている数を見ると、米国市場のETFはバンガードに資金が流入しているように見えますね。
それと不思議なのは何故かハイイールド債ETFが2つもランクイン。iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(HYG)の方が上位なんですが、経費率はSPDR® ブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド債券 ETF(JNK)の方が0.1%も低いんですけどね。
では、流出はどうなっているのでしょうか?
過去1週間アメリカ市場のETF資金流出トップ10

iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(LQD)やiシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(TLT)のように債券関係が他にもランクインしてそうなんですが、以外にも2つしか入ってませんね。
カテゴリわけすると、XOPやGLDは石油・ガスや金ですからコモディティ関連も売られているんでしょうね。後地味にアメリカ株と先進国株の低ボラティリティETFもランクインしています(USMV、EFAV)。市場はリスクを取っている資産に資金が流れていることの証左でしょうね。
では、アメリカ大統領選挙終盤の11月1日からの資金の流出入はどうなっているのでしょうか?
11/1からのアメリカ市場のETF資金流入トップ10

直近1週間と同様にS&P500ETFが上位に来ています。また、SPDRのセクターETFの中で金融セクター(XLF)と資本財セクター(XLI)がランクインしてます。トランプ相場の恩恵を受けているセクターといえるでしょう。
債券系のETFで唯一物価連動国債が7番目になっていますね。それだけ普通の債券ETFが避けられている状況とも言えそうですが。
では、資金流出の方はどうなっているかといいますと・・
11/1からのアメリカ市場のETF資金流出トップ10

適格社債ETF(LQD)、ハイテクETF(QQQ)、金ETF(GLD)、低ボラティリティETF(USMV、EFAV)と直近でも資金が流出しているETFが上位来ています。
そして、新興国関連のETF(EEM、EMB)も上位です。トランプの政策が本当に実行されたら、新興国は通貨安が進むので株式も売られてるんでしょうね。
逆に言うと資金が流出しているETFは買い時か?
11月からと直近1週間のETF流出ランキングを見ると重複しているETFが多いのですが、流石にここまで資金が流入しているのを見ますと、逆に今が買い時ではないかと思えてくるんですよね。
暴落とまではいかないまでも年始から2月ぐらいにかけての調整は起こりうると思いますので、その時に株式とは逆に動く資産が今下落しているので、投資するチャンスじゃないかと考えてます。
そういう意味で低ボラティリティのアメリカ株iShares Edge MSCI Min Vol USA ETF (USMV)と先進国株iShares Edge MSCI Min Vol EAFE ETF (EFAV)なんかも投資するいい機会と思うのですが、日本で買えないのがなぁ。そろそろiSharesに何とかしてほしいものです。


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