NYダウが2万ドル台になりそうなこの時期に2005年から2008年にかけてのS&P500を1年ごとに見てみた
有馬記念が1週間後ということで、競馬に関するニュースも増えてきています。私の予想手法としてぴんと来た馬(強い、前走不利受けて走ってない)は除いて、だいたいデータに基づいて予想します。この血統が来る、このレース経由で来た馬が来る、前日の傾向を見る等をやってます。
同様に株式や債券等の投資資産に関しても色々と数字を見てこういうのあるんじゃないか?というのを調べる作業は時間を費やしても嫌に感じないものです。競馬にしろ株式にしろデータを使うと情報過多になり手を広げ過ぎて失敗する場合もありますけどね。
しかし、過去起きたことが再現することもないのですが、類似のことはどこかで起こります。この上昇相場だからこそ、逆に反転して大きな調整があった時にどうなるかを調べるのに適した時期ではないかと思うのです。
先週最近の株高にやや過熱感を感じると言うことで、以下の記事を書いたのですが、その中で2005年から2007年にかけてS&P500のグラフを載せました。
最近の株高にやや過熱感を感じる
S&P500との比較のために米国生活必需品セクターETF(XLP)と米国ヘルスケアセクターETF(XLV)を載せましたが、期間が3年でもっと細かく見た方がいいかなと思ったんですね。
ちょうど肝心かなめの2008年も抜けてますので、2005年から2008年の1年おきの値動きを見てみました。
S&P500 vs 米国生活必需品セクター(XLP) vs 米国ヘルスケアセクター 2005年
以下、米国生活必需品セクターETF(XLP)が赤、米国ヘルスケアセクターETF(XLV)が青、S&P500が緑です。

まずはじめに2005年から。この期間でみるとヘルスケアセクターがやや好調で、生活必需品セクターがS&P500を下回っています。
S&P500 vs 米国生活必需品セクター(XLP) vs 米国ヘルスケアセクター 2006年

2006年は年間通してヘルスケアセクターが不調です。生活必需品セクターとS&P500は余り差がない状況です。
S&P500 vs 米国生活必需品セクター(XLP) vs 米国ヘルスケアセクター 2007年

サブプライムローンがこげついた2007年は11月頃から傾向ががらっと変わっていることがわかります。S&P500が下落して生活必需品セクターが上昇しています。
サブプライム問題を時系列で見ていくと、2007年8月にパリバショックがあり、ドル円は約10円下落してたりするのですが、その後株価が上昇してるのを見ると、11月頃から株価も雲行きが怪しくなっています。
そして、問題の2008年はどうなっているかというと・・
S&P500 vs 米国生活必需品セクター(XLP) vs 米国ヘルスケアセクター 2008年

S&P500は一時マイナス50%近く下落しており、生活必需品セクターXLPもマイナス20%まで行ってますからね。ディフェンシブセクターでもこれくらい下がる可能性があるということを頭の片隅に置いておいた方がいいでしょう。
ここまで過去のデータを見てきましたが、では現状はどうなっているかといいますと・・
直近1年を見てみると傾向的に2005~2008年で傾向が似ている年は・・

残り半月とはいえ、過去1年で見てみるとヘルスケアセクターXLVが不調で、生活必需品セクターがS&P500を下回るようになったというのは2006年に似たような感じになっています。来年は末尾7の年と考えるとどうも不気味です。
政策金利は2004年後半から2006年6月にジリジリと上げ続けているのを見ると、2006年とは傾向が違うようにも見えますが、警戒感を持っておいて損はないかと。
まぁ、本物のバブルは警戒している人たちが口に出せなくなるような状況でしょうから、今のところあっても大きな調整だとは思います。
ちなみに逆神紫BBAこと浜矩子の最新作は「大メディアの報道では絶対にわからない どアホノミクスの正体 (講談社+α新書)2016」は2016年12月21日発売の模様です。10月11月と連続で販売されており、ある意味高橋乗宣の共著が出なくても、問題ない可能性がありそうです。


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