世界で最も賞賛される企業の株価はS&P500よりパフォーマンスがいいか確認してみた
先日、坂本光司氏の本を読みまして、いい企業とはなんぞやと考えさせられました。こればっかりは人や評価によって異なると思うのですが、一つの基準としていい企業って賞賛されることも多いと思うんですよね。
関連記事:社員へ利益を還元する企業が増えてほしい。利益を追わなくなると、なぜ会社は儲かるのかを読んで
先月、「世界で最も賞賛される企業」という調査結果が発表されました。
1997年から続いていて毎年恒例になってまして、フォーチュン誌と経営コンサルティング会社のコーン・フェリー・ヘイグループが協力し調査を行ない、グローバル企業の上級管理職や取締役、アナリスト計3,800人から得た回答をもとに、業界の内外で高い評価を得ている企業を毎年発表しているものです。
28カ国680社(日本企業40社)がノミネートされていまして、そこから各部門企業を選んでいきます。自動車部門はトヨタがトップですし、各部門の上位には日本企業もランクインしています。
そんな「世界で最も賞賛される企業」の総合ランキングの上位はどうなっているかといいますと以下の順位でした。
世界で最も賞賛される企業2017
①Apple(AAPL) Computers
②Amazon.com(AMZN) Internet Services and Retailing
③Starbucks(SBUX) Food Services
④Berkshire Hathaway(BRK.B) Insurance: Property and Casualty
⑤Disney(DIS) Entertainment
⑥Alphabet(GOOG) Internet Services and Retailing
⑦General Electric(GE) Industrial Machinery
⑧Southwest Airlines(LUV) Airlines
⑨Facebook(FB) Internet Services and Retailing
⑨Microsoft(MSFT) Computer Software
1位から9位タイまで全部アメリカ企業。アメリカ以外の企業だとBMW、ネスレ、シンガポール航空、日本の企業だとトヨタが唯一ランクインしていました。
ちなみにこれの2012年度版の結果を見つけたので順位を整理すると以下の通りでした。
2012年の順位からの変動を見てみると・・
世界で最も賞賛される企業 2012年 - フォーチュン企業番付・ランキングApple(AAPL) ①⇒①
Amazon.com(AMZN) ③⇒②
Starbucks(SBUX) ⑧⇒③
Berkshire Hathaway(BRK.B) ⑦⇒④
Disney(DIS) ⑬⇒⑤
Alphabet(GOOG) ②⇒⑥
General Electric(GE) ⑮⇒⑦
Southwest Airlines(LUV) ⑩⇒⑧
Facebook(FB) ランク外⇒⑨
Microsoft(MSFT) ⑰⇒⑨
フェイスブックは5年で圏外から9位タイまで上昇しているわけですが、それ以外となると上位は余り入れ替わっていません。
この結果を見ると上位20番目に入っている企業は株価のパフォーマンスもS&P500よりもいいのではないか?と思いまして調べてみました。
AAPL,AMZN,SBUX,BRK.B,DIS,GOOG,GE,LUV,MSFT vs S&P500 過去1年
ファンドとETF合計10銘柄までしか表示できないので、5年前はランク外だったフェイスブックを除外してパフォーマンスをS&P500と比較してみました。まずは直近の1年。

アマゾンのパフォーマンスが抜けています。アップルやサウスウェスト航空、マイクロソフト、バークシャーハサウェイはS&P500を上回っていますが、他の4社は下回っています。次にGoogleが比較できる期間最大の3年で見てみましょう。
AAPL,AMZN,SBUX,BRK.B,DIS,GOOG,GE,LUV,MSFT vs S&P500 過去3年

GEがS&P500に負けてますけど、それ以外の企業はS&P500を大きく上回っていました。
5年程度の期間で比較したいので、最後に銘柄数の表示の限界上外していてたフェイスブックをGoogleを入れ替えて過去5年で比較を行ってみました。
AAPL,AMZN,SBUX,BRK.B,DIS,FB,GE,LUV,MSFT vs S&P500 過去5年

過去5年でもGEがS&P500に負けてますけど、それ以外の企業はS&P500を上回っていました。過去5年だとアップルはS&P500とほぼ同じぐらいなんですね。
バフェットのバークシャーハサウェイは通してみるとS&P500を上回っているものの、Amazonを筆頭としたグロース株のようなパフォーマンスではなくS&P500を上回ったり下回ったりという値動きでした。
こうしてみるとフォーチュンの「世界で最も賞賛される企業」に選ばれたランキング上位の企業のパフォーマンスはS&P500を上回っていることが多いといえそうです。
株価や業績がある程度反映されたランキングのように思えるのですが、1点不思議なのは過去5年、3年、1年とみてもGEの株価はS&P500より冴えてないです。しかし、順位は一ケタまで上がっているのはよほど経営なり技術なりに光るものがあるということなんですかねぇ。


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