ウィズダムツリーの米国債券ETF(AGGY)について調べてみた
先週はウィズダムツリーのETFについてまとめましたが、取り上げたのは株式ETF中心でした。ウィズダムツリーもバンガードやiシェアーズ同様に株式ETF以外の債券ETFやオルタナティブETFがあります。
米国ETF売買手数料無料「ゼロETF」対象のウィズダムツリーETFについて、メリットやおもしろいと思うETFをまとめてみた
先週の記事に関して調べる際にウィズダムツリーのETFについてざっとみてチョイスしたりしたんですけど、債券ETFに関してはどうなんだろ?と思うところがありました。
ウィズダムツリーの債券ETFで、日本の大手ネット証券で購入可能になっているのは以下の4本です(左端ティッカー)。
ELD ウィズダムツリー 新興国現地通貨建債券ファンド
AGGY ウィズダムツリー 米国債券ファンド(利回り強化型)
HYZD ウィズダムツリー 米国ハイイールド社債ファンド(金利ヘッジ型)
HYND ウィズダムツリー 米国ハイイールド社債ファンド(金利ベア型)
個人的に気になったのはウィズダムツリー米国債券ファンド(利回り強化型)のAGGY。利回り強化型とわざわざ名前を入れているあたり本当か?と思いまして調べてみました。
ウィズダムツリー米国債券ファンド(利回り強化型)AGGY 概要
ウィズダムツリー 米国債券ファンド(利回り強化型)は、ブルームバーグ・バークレイズ・ユーエス・アグリゲート・エンハンスト・イールド・インデックスの価格およびイールドのパフォーマンスに連動する投資成果を追及するファンドです。
平均残存年数 15.95、直近分配金利回り2.81%。経費率はNet Expense Ratio, amount charged to shareholder(純費用率、株主に請求される金額) 0.12%とウィズダムツリーのHPや他のサイトだと表記されていますが、ウィズダムツリーの公式だとGross Expense Ratio(総経費率) 0.20%という表記もあるのでどっちが正しいんでしょうね?
バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND)と比較すると平均残存年数6.1、直近分配金利回り2.56%ですので、BNDよりも値動きの幅は大きそうな印象ですが、どうなっているか確認してみました。
ウィズダムツリー米国債券ファンド(利回り強化型)AGGY のパフォーマンス
比較用に以下の債券系ETFと比較します。
iシェアーズ・コア米国総合債券市場ETF(AGG) 緑
バンガード・米国トータル債券市場ETF(BND) 青
バンガード・米国中期債券ETF(BIV) ピンク
iシェアーズiBoxx 米ドル建て投資適格社債ETF(LQD) 水色
iシェアーズ米国国債20年超ETF(TLT) 黒
これらのETFの値動きは基本的にTLT>LQD>BIV>BND=AGGの順番で大きいです。では、過去1年のパフォーマンスを見てみました。

赤のウィズダムツリー米国債券ファンド(利回り強化型)AGGYはiシェアーズiBoxx 米ドル建て投資適格社債ETF(LQD)とバンガード・米国中期債券ETF(BIV)の中間の値動きになっています。過去1年の値動きを見る限り中期債と適格社債の中間のETFといえそうです。
一応運用開始が2015年の9月頃からなので比較できる期間最大でも見てみました。

過去1年半程度の期間だとややバンガード・米国中期債券ETF(BIV)に近いパフォーマンスになりました。
経費率が0.12%程度であればバンガードやiシェアーズとのコスト差は他の株式ETFと差は小さい方なのでパフォーマンス次第では選択肢の一つとして考えるのもありかと考えます。
まだ運用開始してから1年半ですので、もう少し運用期間が長くなってどうなるかを確認したいですね。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る
