1900年から2006年までの国別株式リターンで、アメリカを上回っているオーストラリアのETF(EWA)を調べてみた
投資に関するデータとしては、データが10年近く前になりますが、ジェレミー・シーゲルの株式投資第4版は投資や米国株式に関する知識の吸収に関しても有用だと考えます。
そんな株式投資第4版には1900年から2006年までの国別の債券と株式のリターンが記載されています。
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株式の実質利回りはスウェーデン、オーストラリア、南アフリカといった国々がアメリカを上回っているのが意外でした。特に気になるのはオーストラリア。
私のようなアラサー世代の親が還暦を超え始めて退職金が手に入る時期に来ているのですけど、銀行や証券会社はドル円以外の分散としてオーストラリア関連の進める会社が多いようです。私の親のところにも勧誘が来たようですし、会社の同僚の親のとこにも来たそうです。
そんなオーストラリアは資源国という印象ですけど投資対象としてどうなのか?株式ETFを調べると「iShares MSCI Australia (EWA)」が1996年から運用されているようなのでこのETFの中身や、S&P500と比べてどうなのか確認してみました。
iShares MSCI Australia (EWA)セクター別比率

参照:ETF.com
まずはセクター別の比率を見てみましょう。金融セクターの比率が半分を超えています。金融危機が起こるとかなりの影響を受けそうな構成となっていますね。金融セクターに続くのが資源国なだけあって素材セクターです。この2つのセクターで7割近くまで行きますので、景気の影響を強く受けそうな気がします。
では、構成上位企業ってどんな企業がならんでいるのか?
iShares MSCI Australia (EWA)構成上位10社

参照:ETF.com
BHPビリトンに関してはどっかで見たことあるなと思ったら世界最大の鉱業会社でした。後はセクターの比率の通り銀行が中心となっていました。
このような構成になっていますが実際のパフォーマンスはどうなのか長期でS&P500と比較してみました。
iShares MSCI Australia (EWA) vs S&P500 近15年

過去15年で確認してみました。赤がオーストラリアETF(EWA)、青がS&P500 ETF(SPY)です。
大きくS&P500を上回っています。ただし、リーマンショック時の落ち込みもまたものすごいものがありますね。後、リーマンショック後はS&P500の方がパフォーマンスがいいように見えるので、過去5年で切り出してみました。

2013年まではパフォーマンスは変わってなかったのですが、ロシアの株式が大きく下落した2014年頃から下がって2016年初めから再び上昇しています。これを見ると原油価格が下落した時期と合致していて、資源価格が下落したのが大きいと考えられます。
ちなみに豪ドルですがiシェアーズ S&P/ASX 好配当株式 ETF(IHD)というETFもあります(豪ドル建てのためyahoo finance等で比較できず・・)。これが過去5年のパフォーマンスが37.48%。過去5年だとS&P500が圧倒しています。
私の親にはオーストラリアは資源国だからと福岡県内の某銀行から勧誘があったようですが、一応断ったそうです。聞かれたら資源価格下落した時の影響も大きいとアドバイスしてたでしょうね。個人的にはオーストラリアに投資するとしたら単独ではなく、だいたい6%ぐらいの比率で入っているバンガード・FTSE先進国市場(除く北米)ETF(VEA)の方がいいんじゃないかと考えます。


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