イギリスのEU離脱投票から1年経過。欧州の株価の現状を海外ETFで調べてみた
イギリスのEU離脱投票から1年が経過しました。イギリスでは首相が交代したものの、選挙で議席を減らすなどして、進めようとしているEU離脱の手続きにもブレーキがかかっている状況。
イギリスのEU離脱の手続きはしばらく時間がかかるでしょうね。
さて、アメリカ大統領選挙の時は株価等への影響は大統領選の開票が進むアジアの国に1日だけ影響を与えましたが、イギリスのEU離脱は世界的に株価が大きく下がりました。
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あれから1年経過して震源地のイギリスを含めて欧州の株価はどうなっているのか気になりましたので、このタイミングで調べてみました。
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各国の株価を調べる上ではETF使えばいいかということで、北欧4カ国+通貨がユーロじゃないスイス、新興国的位置づけのポーランドと、主なEU主要6か国(イギリス、ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、オランダ)のETFを使って調べます。
フィンランド:iShares MSCI Finland Capped ETF(EFNL)
スウェーデン:iShares MSCI Sweden ETF(EWD)
ノルウェー:iShares MSCI Norway Capped ETF(ENOR)
デンマーク:iShares MSCI Denmark Capped ETF(EDEN)
スイス:iShares MSCI Switzerland Capped ETF(EWL)
ポーランド:iシェアーズMSCIポーランド・キャップトETF(EPOL)
イギリス:iShares MSCI United Kingdom ETF(EWU)
ドイツ:iShares MSCI Germany ETF(EWG)
スペイン:iShares MSCI Spain Capped ETF(EWP)
イタリア:iShares MSCI Italy Capped ETF(EWI)
フランス:iShares MSCI France ETF(EWQ)
オランダ:iShares MSCI Netherlands ETF(EWN)
過去1年の値動きはどうなっているのでしょうか?
北欧4カ国、スイス(EWL)、ポーランド(EPOL) 過去1年の値動き

まず、ベーシックインカムのテストも行われるという福祉国家の北欧4カ国(フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク)、EU圏外のスイス、旧東側のポーランドのパフォーマンスを確認してみました。
目安になるかと思いましてバンガード・FTSE・ヨーロッパETF(VGK)も併せて追加しています。
VGKを過去1年で上回っているのは、黒のポーランド、赤のフィンランド、青のスウェーデンの3カ国です。特に黒のポーランドは好調です。
逆にVGKを下回っているのはスイス、ノルウェー、デンマークの3カ国。緑のノルウェーは北海油田を持っている影響か、原油価格が上昇していた昨年末は好調でしたが、ここにきて原油価格が下落して来ると同時にじりじりと下がっていっています。
では、EUの主要国はどうなのか?確認してみました。
イギリス(EWU)、ドイツ(EWG)、スペイン(EWP)、イタリア(EWI)、フランス(EWQ)、オランダ(EWN) 過去1年の値動き

ドイツ、スペイン、イタリア、フランス、オランダといずれもバンガード・FTSE・ヨーロッパETF(VGK)を上回っておりますが、この1年の期間で見るとほぼ全期間で負けているのが赤のiShares MSCI United Kingdom ETF(EWU)です。
EU離脱の震源地イギリスは影響を受けていますね。これがEU離脱の道筋が見えてきた時にどうなるかですが。今のところ外国資本がイギリスから逃げ出している的な記事はほとんどみませんけど・・
とはいえ、そのイギリスも1年で15%以上株価は上昇しているんですよね。この結果を見ると積立投資の方が、大きな下落時も拾える可能性が高いかなと思いました。
政治的なリスクはやや下がったヨーロッパですが、これからも定期的に欧州各国の動向を見ていこうと思います。


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