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GPIFが1兆円規模で開始したESG投資の効果はあるのか?パフォーマンスを米国株で調べてみた

ishares-esg-etf-20170717.png

去年の今頃5兆円損失が出てどうするんだと一部マスコミが叩いていたGPIFによる年金運用成績ですが、昨年とうってかわって大幅プラスになっていて、あまりニュースとして取り上げられてない状況です。

そんな中、GPIFはESG投資を開始しました。

GPIFのESG投資、1兆円規模で開始-長期的収益向上目指す

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、ESG(環境・社会・ガバナンス)指数に連動した日本株のパッシブ運用を1兆円規模で始めた。長期的な収益向上と日本企業をめぐるESG評価の高まりを狙う。

1兆円というとかなり突っ込むなという印象もありますが、年金の運用額はそれ以上に大きいものですのでまだ小規模というかんじですかね。

では、このESG投資はパフォーマンス的にTOPIXや日経平均を上回る効果があるのか?アメリカではESG投資のETFがあるんですね。

関連記事:インデックスプロバイダーが好ましいと定義する特性を持つ米国企業に投資するETF(KLD)とは

以前紹介したiシェアーズMSCI米国ESGセレクトETFですが、どういうわけかティッカーがKLDからSUSAに変わっていました。ここまで変わると認知にも時間がかかりそうですが。

このETFの概要としては「iシェアーズ MSCI 米国 ESG セレクト ETFは、インデックスプロバイダーが好ましいと定義する環境、社会、企業統治に関する特性を有する米国企業の株式で構成される指数と同等の投資成果をあげることを目指しています。」だそうです。

ちなみに信託報酬は0.5%とお高めです。そんなiシェアーズMSCI米国ESGセレクトETFを構成するセクターや企業はどうなっているのか確認してみました。

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iシェアーズMSCI米国ESGセレクトETF(SUSA)セクター別比率


SUSA-sector-20170717.png

まずはセクター別の比率を見てみましょう。情報技術セクターが4分の1占めてトップになっています。ヘルスケアや生活必需品セクターの比率も高めなのはわかるのですが、金融セクターの比率が高めなのはちょっと意外でした。

逆に比率が低いのは素材、エネルギー、公益事業。やはり環境面で影響大の企業に関しては評価が低く組入れられないような傾向がありそうです。

では、実際の構成上位の企業を見てみましょう。

iシェアーズMSCI米国ESGセレクトETF(SUSA)構成上位10社

SUSA-top10-20170717.png

マイクロソフト、アップル、アクセンチュア、Googleと情報技術セクターが目立ちます。

ヘルスケアで上位10社に唯一入っているHenry Schein Inc.ですが、ヘルスケア製品とサービスの販売代理店で、社会的責任に関して業界で第1位にランクされているのが評価されているようです。

しかし、気になるのは8番目にブラックロックがランクインしてるんですよね。自分の会社を自己評価して組み入れ比率を高めにするのって運用する側はどう思うんでしょうね。

ここまでETFの中身を見てきましたが、実際のパフォーマンスはどうなのでしょうか?S&P500と比較してみました。

iシェアーズMSCI米国ESGセレクトETF(SUSA)のパフォーマンス vs S&P500


まず1年で赤:iシェアーズMSCI米国ESGセレクトETF(SUSA)と青:S&P500 ETF(SPY)を比較してみました。

SUSA-SPY-ESG-1y-20170717.png

直近1年ですとわずかにiシェアーズMSCI米国ESGセレクトETF(SUSA)が上回っています。ただ、本当にわずかですし、この1年でS&P500を上回っているのは情報技術セクターの比率が高いからではないかと推測されます。

また、S&P500が下落した時に下落耐性があるかというと、ケースによってはありそうという感じの値動きですね。では、長期の10年で見てみますと・・

SUSA-SPY-ESG-10y-20170717.png

長期ではS&P500に負けています。リーマンショック時もS&P500並みに下落しています。

ディフェンシブで不況時に強いというわけでもなさそうですね。S&P500との差を見ていると環境、社会、企業統治に関する特性を有する企業=株価や業績がいい企業でもないようです。

米国株でのESG投資のまとめ


  • 米国株でのESG投資のパフォーマンスはS&P500と差が余りない。
  • 不況時に強いといったS&P500と違った特性は過去10年見る限り見つけられない。
  • 米国株のESG ETFは情報技術セクターの比率が高く、素材、エネルギー、公益事業セクターの比率が低い。
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