相場を動かす投資家たちの運用哲学とは?カリスマ投資家の教えを読んで
相場が好調な期間が長く続いています。特に米国株に関しては好調な期間が長いため、警戒している意見も記事等で色々見ますね。
ただ、我々のような普通のサラリーマンの予測が当たることもあるでしょうけど、暴落を当てると言うのはなかなか難しいでしょうね。
しかし、世の中の一部の投資家たちはリーマンショック時に危機を事前に察知して、09年を底に下その後の長期の強気相場を言い当てることができてるんですね。
そんな投資家6人+AIについて書かれた、カリスマ投資家の教え (日経ビジネス人文庫)を読みました。
2年前に読んだリスク・テイカーズの改定文庫本版なんですが、カリスマ投資家が8人が6人に減った上に、投資家も入れ替わっていました。
関連記事:リスク・テイカーズ 相場を動かす8人のカリスマ投資を読んで
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さて、本では各投資家の項でいいと感じた教えや考えについてまとめると以下の通りです。
カリスマ投資家6人の見解
ジェフリー・ガンドラック
- 「米失業率の移動平均」と「銅と金の比率」の指標を好んで使う。
- マイナス金利は遠からず解除される。
- 日米共に短期には強気、長期には弱気。
- 市場のコンセンサスに従って投資しない。
- リスクを考え抜くことが投資で勝ち残る秘訣。
- 「絶対に起こらない」とだれもが言ったら、まさしく「それが起きる」サイン。
レイ・ダリオ
- 米国には期待と不安が交錯する。
- 欧州の将来については悲観的、新興国も懐疑的。
- 日本復活には長期金利を低く抑え、国全体として成長率を向上させる取り組みが必要。
- 有望なのは金投資。
- 中央銀行よりも市場参加者が注目すべきなのはポピュリズム。
- 経済は機械のように動く。
- 目先の値動きに惑わされず、歴史から学ぶ姿勢を失わない。
- 偉大な投資家は攻撃的であると同時に守りも知っている。
ダニエル・ローブ
- 非効率な経営がなかなか改善されないため、徐々に日本への関心が色あせているように映る。
- 投資でたくさんのことを知っている必要はない。
ジム・チェイノス
- キャタピラー、テスラ、アリババを空売り対象としている。
- 市場は往々にして間違える。
- 常に疑問を持ち、経営者の言葉をうのみにしない。
デイビッド・アインホーン
- 有事の金は有望。
- ゼネラル・モーターズを買い増ししている。
- 強い意志を持ち、辛抱強くあること。
- 投資で大切なのは負けないこと。
ウォーレン・バフェット
- お金を借りて投資しない。
- 短期的なもうけ話にはNOと答える。
- 他人の市場予測に耳を傾けても無駄。
- 投資で成功するのに専門家である必要はない。
個人的にはレイ・ダリオの章が一番良かった
ウォーレン・バフェットに関しては関連書籍を結構読んでますので、むしろ他の5人がどんな人物でどんな投資をしているかが気になりました。
その中で、レイ・ダリオの章が一番良かったですね。現状の世界各国に関して言及がありましたし、「偉大な投資家は攻撃的であると同時に守りも知っている。」というのも私の投資感に近いものがあります。ダリオの資料はFRBでも必読になっているだけあるなという印象を持ちました。
2017年3月時点で投資をしているのもバンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(VWO)やS&P500 ETF(SPY) の比率が高いようですので、割と投資法も近いかなと。
もう一人気になったのはジム・チェイノスですね。アリババとテスラを空売りしているというのは、個人的には悪くないチョイスの印象。これまでの実績を考えますと、この2社に関しては特に警戒が必要かもしれません。まぁ、普段見ているブログでこの2社に投資している人は見た記憶がないですけど。
カリスマ投資家の考えに全て賛同できるわけではありませんし、簡単にマネできるものではありません。しかし、いいと思ったものは取り入れていくってことが今後の長期投資を行う上で重要なんじゃないかと思います。
Google翻訳がアップデートされて使い勝手がよくなっています。恵まれた時代になりつつますので、積極的に活用して海外の情報も情報収集していきたいですね。


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