iシェアーズ、為替ヘッジ付き米ドル建て投資適格社債ETFと米ドル建てハイイールド社債ETFを東証で上場
一昨年頃から東証上場のETFが増えつつある、ブラックロックのiシェアーズシリーズ。
純粋な国内株式から、為替ヘッジ付の米国債ETF(iシェアーズ 米国債ETF(バークレイズ米10年国債)、iシェアーズ 米国債7-10年 ETF(為替ヘッジあり))を上場してきましたが、ここ1年ぐらい大きな動きはありませんでした。
関連記事:iシェアーズが国内初の為替ヘッジ付き米国債ETFを東証に上場予定
そんなブラックロックのiシェアーズシリーズから新たにETFが2本、8/25付けで東証に上場されることになりました。
リリース記事:為替ヘッジ付き米ドル建て投資適格社債とハイイールド社債のETFを東証に上場予定
- i シェアーズ 米ドル建て投資適格社債 ETF(為替ヘッジあり) 銘柄コード:1496 信託報酬 0.28%
- i シェアーズ 米ドル建てハイイールド社債 ETF(為替ヘッジあり) 銘柄コード:1497 信託報酬 0.58%
社債系ETFの2つが東証で買えるようになりましたね。
為替ヘッジ分、コストは海外ETFより高くなっている
おそらく米ドル建て投資適格社債ETFと米ドル建てハイイールド社債ETFですので、以下の海外ETFの為替ヘッジ付き国内上場版というかんじでしょうね。
- iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(ティッカー:LQD) 経費率:0.15%
- iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(ティッカー:HYG) 経費率:0.49%
適格社債が0.15%→0.28%、ハイイールド社債が0.49%→0.58%と異なるので、この分が為替ヘッジのコストということでしょうかね?
iシェアーズ米国高配当株ETF(銘柄コード:1589、ティッカー:HDV)は経費率0.08%で同じですし。まぁ、東証上場している方は出来高が残念な感じですので、iシェアーズ米国高配当株ETFに関してはわざわざ東証上場している方を買う必要性は低いかなと思います。
しかし、適格社債やハイイールド社債の方は為替ヘッジ付きですからね。円安傾向の現在において為替ヘッジをつけるというのはありなんじゃないかと考えます。
ただ、ハイイールド社債に関してはリーマンショック時も大きく値下がりしていましたので、為替ヘッジをつけていてもその点はリスクとして理解したうえで投資を行う必要があるでしょう。
私の所有しているiシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(ティッカー:LQD)の特徴
では、実際のパフォーマンスはどうなのか?他の債券系ETFとS&P500(水色)と比較してみましょう。

各グラフの線の対応は以下の通りです。
iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(ティッカー:LQD) 赤
iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(ティッカー:AGG) 青
iシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(ティッカー:TLT) 緑
iシェアーズ iBoxx 米ドル建てハイイールド社債 ETF(ティッカー:HYG) ピンク
米ドル建て投資適格社債は米国総合債券よりも値動きが激しく、配当額は大きいというのが特徴となります。ただし、長期債やハイイールド債よりも比較的穏やかな値動きとなります。ただし、リーマンショックのような大きな下落が起きた場合、社債ですのである程度は株価につられて下落します。
ハイイールド債はリーマンショック時も大きく下落しており、大きな調整があった場合に大きく下落します。その分、配当に関しては今回比較する中で一番高いという特徴があります。
ただ、この値動きを見ていると長期債に投資をした方がいいとは個人的に思いますが・・まぁ、私が唯一売った経験があるのはハイイールド債ETF(ティッカー:JNK)なので個人のバイアスもかかってはいるんですけど。
個人的にはモーニングスターの朝倉氏の債券も分散させるべきという意見に賛成なので、iシェアーズ iBoxx 米ドル建て投資適格社債 ETF(ティッカー:LQD)に投資していますが、この東証上場版は為替ヘッジ付きとはいえ出来高が小さい可能性が高いと思うんですよ。
その点を考慮すると、海外ETFに投資する方が現時点ではよいのではないかと考えます。



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