新興国REITに分散して投資する方法はあるか?海外ETFで探してみた
村上世彰氏の生涯投資家を読んでおりまして、シンガポールに拠点を移したこともあり、新興国の不動産への投資を行っていました。
別に現物に投資したいとかそういうのではないですし、私は不動産の営業で2度酷い人間に遭遇したことがありますので、海外不動産の現地ツアーに行こうとかそういうたぐいのものではありません。
ただ、新興国REITにも分散して投資するREITのETFがあれば便利やなと思ったんですね。
一応、国内のインデックスファンドには、「SMT 新興国REITインデックス・オープン」と「eMAXIS 新興国リートインデックス」があるのですけど、国別の比率は以下の通りです。
実質ほぼ5カ国に投資という感じですよね。
ならば大手ネット証券でも買える新興国REITにも分散して投資できるETFはないかということで探して、「SPDR ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・リアル・エステートETF(ティッカー:RWX)」が、新興国にも投資しているようなのでちょっと調べてみました。
SPDR ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・リアル・エステートETF(RWX)
SPDR ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・リアル・エステートETF(ティッカー:RWX)は、アメリカ以外のREITや不動産系の銘柄に投資するETFです。
国別の比率を見てみますと、以下の通りでした。

新興国にカウントできそうな国の比率を足していきますと、南アフリカ+フィリピン+メキシコ+ブラジル+タイ=6.7%といったところですかね。
先進国の比重が高くなっていますが、新興国にスパイス程度に分散するとどうなるのか?
S&P500 ETF(ティッカー:SPY)、iシェアーズ 米国不動産 ETF(ティッカー:IYR)、iシェアーズ 先進国(除く米国)不動産 ETF(ティッカー:IFGL) の3つのETFとパフォーマンスを過去10年で比較してみました。

ピンクのS&P500や緑の米国REIT(IYR)に大きく負けていますが、iシェアーズ 先進国(除く米国)不動産 ETF(ティッカー:IFGL) にSPDR ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・リアル・エステートETF(RWX)は勝っていますね。
一応、新興国REITへの分散の効果があったといえそうですね。
では、新興国の比率をもっと高めたETFはないかというと、EXE-i グローバルREITファンドが投資しているバンガード・グローバル(除く米国)不動産 ETF(ティッカー:VNQI)というETFがあります。
バンガード・グローバル(除く米国)不動産 ETF(VNQI)
バンガード・グローバル(除く米国)不動産 ETF(VNQI)のカテゴリ別比率は以下の通りです。

新興国の比率が2割あります。国別の比率見てもUAEとかマレーシア、インドにも投資しています。
設定されて6年程度ですので、過去6年のパフォーマンスを見てみますと・・

過去10年同様にピンクのS&P500や緑の米国REIT(IYR)に大きく負けていますが、iシェアーズ 先進国(除く米国)不動産 ETF(ティッカー:IFGL) には勝っています。
一応過去6年だと、SPDR ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・リアル・エステートETF(ティッカー:RWX)にも勝ってますので、新興国REITの比率が高い方がパフォーマンスがよいといえそうです。
コストの安くて分散されたバンガード・グローバル(除く米国)不動産 ETF(VNQI)を大手ネット証券でも買えるようにしてほしい
比較したSPDR ダウ・ジョーンズ・インターナショナル・リアル・エステートETF(ティッカー:RWX)とバンガード・グローバル(除く米国)不動産 ETF(VNQI)ですが、前者の経費率が0.59%に対し、後者は0.15%。差は歴然ですので、バンガードには是非とも大手ネット証券でも解禁してもらいたいものです。
しかし、マニアックな米国株ETFも大手ネット証券で買えるようになっているバンガードなのですが、何故かREIT ETFだけは日本の大手ネット証券で買えないんですよ。
米国REITに関しても、iシェアーズ 米国不動産 ETF(ティッカー:IYR)の経費率0.44%に対し、バンガード REIT ETF (ティッカー:VNQ)は経費率0.12%なんです。なんとかならんのですかね。
関連記事:何故か日本では買えないバンガードのREIT ETF(VNQ)


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