バンガードのVTIと組み合わせるにはどのETFが最適か?米国セクター別編
先日、バンガードのバンガード・トータル・ストック・マーケットETF(ティッカー:VTI)と組み合わせるETFはどれがいいのか?ということで高配当系のETF(ティッカー:VIG,VYM,HDV)とVTIを組み合わせてパフォーマンスがどうなるかを見ていきました。
関連記事:バンガードのVTIと組み合わせるにはどのETFが最適か?高配当・増配株編
ただ、ETFの組み合わせってもっと他の観点から切り込んでもできると考えました。
前回は米国株の高配当や増配という観点で見ていきましたが、各セクター別の組み合わせから切り込むのもありなんじゃないかと考えました。
というのもVTIのセクター別比率を見ても、金融セクターは20%超えているのに対し、電気通信セクターは2%程度と大きな差があり、偏りがどうしてもあります。
VTIは初心者にもおすすめできるETFだと思うのですが、じゃあこのETFと組み合わせてポートフォリオを作るとすれば、どのセクターETFがいいのか?
半期毎に調べている、以下のバンガードのセクター別ETFで調べましたのでまとめていこうと思います。
関連記事:株価が好調に推移した2017年上半期、米国セクター別パフォーマンスを確認
- バンガード・米国一般消費財・サービス・セクターETF(VCR)
- バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)
- バンガード・米国エネルギー・セクターETF(VDE)
- バンガード・米国金融セクターETF(VFH)
- バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF(VHT)
- バンガード・米国資本財・サービス・セクターETF(VIS)
- バンガード・米国情報技術セクターETF(VGT)
- バンガード・米国素材セクターETF(VAW)
- バンガード・米国電気通信サービス・セクターETF(VOX)
- バンガード・米国公益事業セクターETF(VPU)
VTIとバンガードのセクターETFを50対50で組み合わせて見ると
バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI)とバンガードのセクターETFを50対50で組み合わせるとどういうパフォーマンスになるのか?各ETFは運用開始から13年程度経過してますので、過去12年のリターンとボラティリティを調べてみました。
ただ、バンガードのセクターETFは10本あるので、流石にグラフ10個載せるわけにはいかないので、リターンとリスクをまとめてみました。今まで表はExcelを画像にしてましたが、案外簡単に作れるんですね・・
ETF(カッコ内はティッカーシンボル) | リターン | ボラティリティ |
バンガード・米国一般消費財・サービス・セクターETF(VCR) | 183.9% | 20.0% |
バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC) | 195.4% | 15.6% |
バンガード・米国エネルギー・セクターETF(VDE) | 105.0% | 23.4% |
バンガード・米国金融セクターETF(VFH) | 105.4% | 22.8% |
バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF(VHT) | 198.5% | 17.5% |
バンガード・米国資本財・サービス・セクターETF(VIS) | 174.8% | 20.4% |
バンガード・米国情報技術セクターETF(VGT) | 206.5% | 19.7% |
バンガード・米国素材セクターETF(VAW) | 172.3% | 22.1% |
バンガード・米国電気通信サービス・セクターETF(VOX) | 147.3% | 19.2% |
バンガード・米国公益事業セクターETF(VPU) | 165.7% | 17.3% |
参考 S&P500 ETF(SPY) | 155.1% | 19.4% |
参考 バンガード・トータル・ストック・マーケットETF(VTI) | 162.8% | 19.5% |
リーマンショックを含む過去12年で見てみましたが、特定セクターを重視すると情報技術セクターと金融セクターでは2倍近く違うことがわかりますね。
過去12年のパフォーマンスとボラティリティまとめ
過去12年のリターンとボラティリティをまとめると以下の通りですね。
高リターン
- 情報技術セクター
- ヘルスケア・セクター
- 生活必需品セクター
ボラティリティが低い
- 生活必需品セクター
- 公益事業セクター
- ヘルスケア・セクター
個人的なポートフォリオに組み込む観点としてはボラティリティが低いというのをある程度重視しています。
あくまでリーマンショックを含む過去12年のパフォーマンスなので、この先どうなるかはわかりませんが、一つの指標になるかと。
また、資源価格の下落や金融危機でエネルギーセクターや金融セクターが負ったダメージは10年ぐらいのスパンで他のセクターと比較すると目立つということがわかります。
次はリターンの高い別のセクターで起こる可能性があることを頭の片隅にはおいておきたいですね。
参考:個人的に作ってみたポートフォリオ案
あくまで参考程度で、今後のリターンを保証するものではありませんが、個人的にVTIと米国セクターETFでポートフォリオ案を考えてみました。
VTI:VDC(生活必需品):VHT(ヘルスケア):VGT(情報技術)=50:20:15:15。
最近値動きが激しいヘルスケアと情報技術の比率を抑えめで作ってみました。

過去12年で見ますと、結果的にリターンの高くボラティリティも抑えれたものになります。ヘルスケアセクターの値動きは以前より大きくなっていますので、今後10年こうなるかというと微妙ではありますが。
ただ、これだとAmazonの比率が低くなる・・という考えならば、VGTをパワーシェアーズQQQ信託シリーズ(ティッカー:QQQ)に変えるのもありかと思います。

そんなにリターンやボラティリティが変わるわけではないようですし。※あくまで過去のパフォーマンスの結果ですので、投資は自己責任でお願いします。
追記:参考の2つのポートフォリオをS&P500と比較してみました
2004年から2019年で2つのポートフォリオをS&P500と比較してみました。





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