最近好調な新興国株式に高配当戦略は有効かウィズダムツリーのETF(DGS、DEM、DGRE)で確認してみた
毎月1回のポートフォリオ内の各資産の集計をやっていてここ数カ月とくに好調さが目立っているのが新興国株式です。
ヘッジファンドの帝王レイ・ダリオなんかもポートフォリオが新興国株式に偏重していますし。
参考記事:レイ・ダリオのように新興国株式に偏重したポートフォリオのパフォーマンスを調べてみた
そんな、新興国株式が好調な中で、新興国株式+配当といった面でパフォーマンスはどうなんだろうかと考えました。
新興国株式+配当というと、株式投資 第4版で有名なジェレミー・シーゲルがアドバイザーをしている、ウィズダムツリーのETFがあります。
ウィズダムツリーのETFまとめ記事:米国ETF売買手数料無料「ゼロETF」対象のウィズダムツリーETFについて、メリットやおもしろいと思うETFをまとめてみた
ウィズダムツリー新興国小型株配当ファンド(ティッカー:DGS) 経費率:0.63%
ウィズダムツリー新興国株高配当ファンド(ティッカー:DEM) 経費率:0.63%
ウィズダムツリー新興国株クオリティ配当成長ファンド(ティッカー:DGRE) 経費率:0.32%
分配金利回りはDGSが4%台、DEMが3%台で、DGREも2.7%程度と高めです。では、実際新興国株式の配当戦略は有効なのか確認してみました。
DGS(小型配当)、DEM(高配当)、DGRE(配当成長)の直近1年のパフォーマンス
まず、直近1年で比較してみました。比較対象として、バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF(ティッカー:VWO)も加えてみました。

DGS(小型配当)、DEM(高配当)とVWOは大差がない感じですね。一応、DGS(小型配当)、DEM(高配当)はVWOをわずかに上回ってます。
一方、DGRE(配当成長)は独り負けの状況です。DGREはほかの3本のETFと比較して、金融セクターの比率が半分程度で、金融セクターが強かったこの1年、上昇についていけてない状況ですね。
では、少し長期で見てみようということで、設定以来の過去4年のパフォーマンスを見てみます。
DGS(小型配当)、DEM(高配当)、DGRE(配当成長)の直近4年のパフォーマンス

VWOとDGS(小型配当)が抜けてますね。DEM(高配当)とDGRE(配当成長)は、下落耐性があるかというとそれも微妙という感じですね。
この期間に資源価格の下落があったのですが、DEM(高配当)はエネルギーセクターの比率が4本のETFの中でもっとも高く、その影響が出ています。
過去4年だと小型株を含む、VWOやDGS(小型配当)が強かったことになりますが、過去1年でもVWOとDGS(小型配当)のパフォーマンスがよく、ちょっと
まとめ
今回の新興国株式ETFの調査をまとめると以下になります。
- コスト:VWO>DGRE(配当成長)>DGS(小型配当)、DEM(高配当)
- 分配金利回り:DGS(小型配当)>DEM(高配当)>DGRE(配当成長)>VWO
- 直近1年、4年ともに小型株が組み込まれているVWO、DESのほうがパフォーマンスがよい。
- 高配当、配当成長ともに、下落局面でも耐性は見られない。
- エネルギーセクターと金融セクターの比率が大きいため、2つのセクターの影響を受けやすい。


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