エンダウメント投資戦略の効果はあるのか?GCIエンダウメントファンド(成長型)とGCIエンダウメントファンド(安定型)
日経平均が21年ぶりの最高値を記録していて、日本も株高の状況になっています。こういう状況になってきますと、そろそろ調整が・・となるのがマイナス思考強めの人間の悲しいところ。
いざ、下落が調整した時に少しでも下落幅を小さくできないのかなということで、いろんな投資について調べていきたいと考えています。
個人的に現状どうなっているのか気になったのが、エンダウメント投資です。
関連記事 >> 販売開始から1年経過した、GCIエンダウメントファンド(成長型)とGCIエンダウメントファンド(安定型)の現状を確認してみた
エンダウメント投資とはなんぞや?という話になると思うのですが、エンダウメント投資戦略の著者の定義は以下の通りでした。
①長期で投資する
②分散投資を徹底する
③オルタナティブ投資を積極的に活用する
④外部の運用会社を使う
⑤よい運用会社を選び、できるだけ長く保有して、あまり頻繁な売買はしない
ヘッジファンド等を使ったオルタナティブ投資を一定比率組み入れる投資手法で、イェールやハーバードの財団も同様の手法取っています。
アメリカではオルタナティブ投資をするファンドが存在するのですが、日本で関連するファンドというと、約2年前に以下の2つのファンドが販売開始となっています。
- GCIエンダウメントファンド(成長型) AC311159
- GCIエンダウメントファンド(安定型) AC312159
「成長型」の方は、投資資産のうちリスク資産のウエイトを増やしつつ、伝統的資産に加えてオルタナティブ資産・戦略で、「安定型」の方は、投資資産のうちリスク資産のウエイトを抑制しつつ、伝統的資産に加えてオルタナティブ資産・戦略で運用します。

ポートフォリオは上記のような感じなのですが、パフォーマンスって実際のところどうなのか?2つのファンドの現状を調べてみました。
2つのGCIエンダウメントファンドの値動きを直近2年で比較
まず、直近1年でTOPIXと比較してみました。

青が成長型、赤が安定型、緑がTOPIXです。
こうしてみると緑のTOPIXが激しく動きながらも上昇しているのに対して、GCIの2つのファンドは緩やかに上昇していてリスクコントロールされているのがわかります。
さらに、TOPIXが下落した時も下落体制はありそうですね。
ただ、気になる点は7月ごろTOPIXが横ばいの時に2つのファンドが下がっていること。オルタナティブ投資分の影響でしょうかね?
これを資源価格の下落があった過去2年で見てみますと・・

TOPIXが大きく下落した時も踏みとどまっていることが分かります。
ただ、成長型も安定型も両方とも下落体制が強く、TOPIXが冴えないときはパフォーマンスもそんなに変わんないんですよね。株式が今年に入ってから上昇しているので、その影響か成長型が安定型を上回っています。
信託報酬は1.2%程度。投資対象の特殊性に魅力はありますが、低コストのバランス型ファンドが次々と登場する現状、資産を順調にふやしていけるでしょうかね?
安定型は資金流入が増えて、総資産が1年前の5倍近くに
では、資産は流入しているのか?3つのファンドの資産規模と1カ月の資産流入額を見てみますと・・
GCIエンダウメントファンド(成長型) 1,057百万円(前年同時期589百万円) 資金流出入(1ヶ月) 25百万円
GCIエンダウメントファンド(安定型) 2,395百万円(前年同時期467百万円) 資金流出入(1ヶ月) 214百万円
安定型は1年前から一気に資産を増やしていました。1か月の資金流出入でも成長型の10倍ありますので、いい傾向ではないでしょうか?
分散という意味では金への投資がその対策でもあるのですけど、それ以外に関しても何かないか?については調査対象の一つと考えています。ですので、エンダウメント投資やオルタナティブ投資のETFがないか今度調べてみようかなと検討中です。
GCIエンダウメントファンドに関しては、ファンドの総資産が思ったよりも増えていますし、今後も定期的に観察していきます。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る

- 関連記事
-
- オルタナティブ投資を積極的に活用する2つのGCIエンダウメントファンド
- SBI証券のAIがおすすめしてきたファンドについて調べてみた
- エンダウメント投資戦略の効果はあるのか?GCIエンダウメントファンド(成長型)とGCIエンダウメントファンド(安定型)
- ビットコインはバブルではないかという事象に遭遇した
- ピクテ式投資セオリーを読んで気になったのでiTrustシリーズの現状を確認してみた