山崎式日本版オールシーズンズ・ポートフォリオを検証してみた
山崎元氏が本の発売前に、コラム内で紹介していた世界のエリート投資家は何を考えているのか: 「黄金のポートフォリオ」のつくり方の一番の肝ってどんな経済下でも確実に利益を出せる「黄金のポートフォリオ」だと考えます。
書籍の感想 >> 貯蓄→投資から黄金ポートフォリオの作り方まで学べる、世界のエリート投資家は何を考えているのか
実際に海外ETFを使って検証してみましたが、守備固めで下落相場に強いという感じでしたね。
ただ、7.5%組み込まれている商品取引の部分をコモディティETFを使って検証しましたが、期間中のコモディティETFのパフォーマンスが悪く、他のETF使えばよくなるかも?と考えました。
レイ・ダリオのポートフォリオを検証 >> レイ・ダリオの「黄金ポートフォリオ」について海外ETFを使って検証してみた
海外ETFを使って検証したわけですが、じゃあ日本だとどうなのか?
経済には、「経済上昇」「インフレ」「経済下降」「デフレ」の4局面があり、4局面で理想的なそれぞれのポートフォリオを同量のリスクで組み合わせると、どんな局面になっても負けないポートフォリオになるということで、日本の投資家向けに考えると以下の比率と定義されていました。
①経済上昇期 国内株式2、外国株式1、ヘッジ付外国株式1、個人向国債(変動10)1
②インフレ 金(ETF)2、Jリート1、国内株式1、外国株式1
③経済下降期 長期国債2、個人向け国債(変動10)2、ヘッジ付外債1
④デフレ 長期国債3、ヘッジ付き外債2
他にも経済時計という興味深い図がありましたがそこは割愛。さて、この比率を基にポートフォリオを作るとどうなるのでしょうか?
日本版オールシーズンズ・ポートフォリオ
- 国内株式 15%
外国株式(先進国)ヘッジ無し 5%
外国株式(先進国)ヘッジ付 10%
金(ETF) 10%
J-REIT 5%
長期国債 20%
ヘッジ付外国債券 15%
個人向け国債(変動10年) 20%
実際にこのポートフォリオで過去のパフォーマンスを調べてみようとしましたが、為替ヘッジ付きの資産を調べれるのは野村のFunds-iのサイトでありましたが、となると金のポートフォリオができず・・おまけに長期国債となると難しいですね。
一応、変動金利の10年ものか為替ヘッジ付の外国債券を上げていました。
強引にポートフォリオに当てはめて過去のパフォーマンスを調べてみた結果
ひとまず長期国債を国内債券でひとくくり、ヘッジ付をヘッジ無とみなして、以下の構成のポートフォリオを作成してみました。

過去20年で平均リターン4.6%、リスク7.2%。私の株:債券=5:5のポートフォリオ(同じように長期債等の区分けがない)の平均リターンが5.9%、リスク13.0%ですのでリスク低減しつつもリターンは結構いいような気がします。
関連記事 >> 11月1日時点でのポートフォリオ
もっとも国内債券の比率が高いのでこのリターンに関してはし将来的に当てはまるかは微妙な面もあるかと考えます。
では、ポートフォリオと個別資産の最大リターン&最小リターンを見てみますと・・

先進国債券よりも変動幅が小さくなってました。私のポートフォリオだと最大リターン45.7%、最低リターン-36.7%ですので、為替リスクを意識せず、国内債券に偏重するとこれくらいということでしょうね。
もっとも山崎氏のポートフォリオにしても、私のポートフォリオにしても、為替ヘッジ付資産が含まれている上に、考慮に入っていない長期債も含まれているのでこの通りのパフォーマンスにはならないでしょうけど。

10年や15年スパンのリターンを見てみましたが、だいたい4.5%ぐらいのリターンと考えていいポートフォリオといえそうです。
今週に入って為替が急激に円高に振れているのを見ますと、為替ヘッジ付資産の必要性はある程度感じるだけに、為替リスクを意識する人にとっては参考になるポートフォリオではないかと考えます。


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