稼ぐために働きたくない世代のモチベーション革命
冬のボーナスの時期になりましたので、業務のヒアリングを兼ねた査定の面談があるんです。
ちゃんとした上司の場合はこれをやれ、あれをやってほしいという感じでかなり的確に言及する人もいるのですが、私の場合は歴代の上司が不満を抑えるためのヒアリングしかしない人なので、基本的に揉め事を起こさない私のようなタイプの人間はすんなり終わっちゃうんですね。
しかし、それでも職場の人口ピラミッドの構造がいびつになっているせいで、人事的に上が詰まっている状況になっておりまして、
我々から下の世代がなかなか上にいけない。
本来であれば給料があと数万は上がっているはずなので不平不満がマグマのようにたまっているんですね。同時に上の世代と価値感が違う20代30代はモチベーションも下がりやすいんですよ。
アンソニー・ロビンズ的な人物にカウンセリング的なものを受けたいと思うものです。
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そんな状況下でタイトルで即読んだ本があります。モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書です。
まさに20代30代向けに書かれた本で、内容も今後の生き方を考える上で参考になります。
30代以下の乾けない世代
団塊世代以上の人が「ないもの」をいかに埋めるかと考え行動したのに対し、30代以下の世代になると、生まれたときから何もかもが揃っていて、「すでにある」。そのため物やステータスを欲して頑張るというモチベーションが持てない。
ということで我々から後ろの世代を「乾けない世代」と定義していました。
マーティン・セリグマンが定義した5つの人間の欲求のうち、達成・快楽を団塊の世代が重視するのに対し、我々の世代以降は意味合い・良好な人間関係・没頭を重視すると。以下の文言って40代の人間は少ないものの、ミレニアル世代(80年代生まれ以降)の傾向には当てはまると思います。私も同じ考えですし。
無論全員というわけではないですが、明らかにこういう傾向の人間が多いわけですから、少しでも理解してもらえると仕事もやりやすくなるかんと考えます。30代以下の「乾けない世代」にとって、最も犠牲にしたくないものが「自分の時間」です。出世のために、付き合いの飲み会に無理やり連れて行かれるくらいなら、出世なんてしなくていいから、家に帰って家族と温かいご飯が食べたい。気を許せる友人たちと楽しく過ごしていたい。趣味の時間を充実させたい。仕事が絶対ではなく、仕事と並列に、家庭や自分の時間を大切にしたい。
ライフワークバランスと非効率な好きの産業がこれからは重要
働き方としてこれから重要になることとしてあげられていた2点はなるほどなと。
- ライフワークバランス
- 非効率な好きの産業
よく会社で言われることはワークライフバランスなのですけど、新しい視点(インサイト)が重要視されて、仕事と遊びの境目があやふやになっていくので、仕事は公私混同で取り組んだ方が効果的である。
シリコンバレーでは週休3日の企業も珍しくないが、世の中の潜在的なニーズを拾い上げ、課題を解決するだけでなく、課題自体を発見することが期待されているそうです。
日本でこれが進む速度は遅いと思いますが、AIで職が奪われなくても雑用は減っていくでしょうから、潜在的なニーズの発見と課題解決力を求められる上でも、ライフの中でワークを見つけるということが求められるかもしれないと考えました。
2番目の非効率な好きの産業に関してですが、人口知能にも代替不可能なものに「嗜好性」を上げています。この「嗜好性」は非常に非効率なもので、AIでは代替できない。この非効率な「好き」こそが次の産業でると。
確かに、効率化が進むと、むしろ人との違いやズレから生じる「好き」や「歪み」といった非効率的なものに今後のビジネスのヒントがあるんじゃないかという印象を受けました。
変化していくことをチャンスと捉えてずっと最先端を走り続ける生き方を考える
変化を生き抜く3つの選択肢ということで、宮大工やフリーターも上げられていましたが、やはりこの2つはなかなか厳しい。となると著者のように「変化していくことをチャンスと捉えて最先端を走り続ける生き方」が必要があるというのは1冊読み終えると納得できます。
ようするに「好きなことをやっていない」かつ「特別能力が高くはない」人は生きていくのが困難になる時代が来るからこそ、好きなことをライフワークにしてスペシャリストになるということです。
まぁ、今1億あればセミリタイアするかもしれませんが、現実的な解は後10年は働いてお金を貯めなきゃならないわけで。
ともすれば後10数年仕事で生き残るための方策を考えなければならないわけで、この本で提案されている生き方・働き方は選択肢としてありかと考えます。
うまくいって好きなものを見つけることができたら、60過ぎても現役のスポーツの指導者的な役割で稼ぐという道も開ける可能性がありますので、①最先端を走る、②ライフワークバランスというところはこれから深く考えていきたいなと。
私は30代ですけど、20代ぐらいで読んでいればもっと色々と行動できたかなと思わせる本です。


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