債券ETFも強気に転換。海外ETFのレラティブ・ストレングス改め移動平均投資確認2017年11月度編
移動平均線を用いた手法であり株式投資でもモメンタム効果に近いものが得られる投資法であるレラティブ・ストレングス。
それを主要な海外ETFの値動きに適用して確認し、移動平均線を見ながら相場の転換点(BUYシグナル→SELLシグナル、SELLシグナル→BUYシグナル)が近いかを確認するのに役立てるというのがこのシリーズの主な目的です
概要と検証記事
レラティブ・ストレングスってナンだ!?レラティブ・ステトレングスその2~検証編~
レラティブ・ステトレングスその3~調査結果の記録~
前回の結果は以下の通りです。
先月の記事 >> 海外ETFのレラティブ・ストレングス改め移動平均投資確認2017年10月度編
ドル建てで先月はどうだったのか確認してみます。
債券のETF
- TLT(長期債) SELL→BUY
LQD(投資適格社債) BUY
BND(米国債券) SELL
JNK(ジャンク債) BUY→SELL
REITのETF
- IFGL(米国除くREIT) BUY
IYR(米国REIT) BUY
セクターETF
- KXI(世界生活必需品) BUY
IXC(世界エネルギー) BUY
IXJ(世界ヘルスケア) BUY
高配当系ETF
- HDV(高配当) BUY
VYM(高配当) BUY
VIG(連続増配) BUY
小型株とVT
- VT(全世界株式) BUY
VSS(米国除く小型株) BUY
VB(米国小型株) BUY
追加分
- BLV(米国長期債券) BUY
VCLT(米国長期社債) BUY
EDV(超長期米国債) SELL→BUY
VDC(米国生活必需品セクター) SELL→BUY
VHT(米国ヘルスケア・セクター) BUY
VBR(米国スモールキャップ・バリュー) BUY
VBK(米国スモールキャップ・グロース) BUY
VXUS(トータル・インターナショナル・ストック(除く米国)) BUY
VGK(ヨーロッパ) BUY
VWO(エマージング・マーケッツ) BUY
11月も引き続き株式が好調な状況が続きました。BUYシグナルのETFが多い状況ですが、4本のETFで変化がありました。
SELLに変わったのはジャンク債(ハイイールド債)ETFのSPDRブルームバーグ・バークレイズ・ハイ・イールド債券 ETF(JNK)。先月はジャンク債に投資するファンドから資金を引き揚げつつあるという記事もありました。
ジャンク債に投資するファンド、6億ドル流出-過去8週で最大
利回りは20年平均を3ポイント下回る水準なので、リスクの割に合わないと判断されてるんでしょうね。
とうとう長期債ETFまで強気に変わった
逆にBUYに変わったのが短期的に冴えてなかったバンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)と、TLTやEDVといった値動きが激しい超長期債ETFです。
生活必需品セクターに関しては先月一気に上昇。このETFの真価はハイテク株が下がり始めた時でしょうから、今は余り値動きに一喜一憂しないつもりですけど、冴えなければNISAで買い増そうと考えていたため複雑な感じです。
そして気になるのはTLTやEDVといった超長期債ETFがBUYに変わったことですね。
だいたい長期債ETFは1年から1年半の間隔でBUYシグナルとSELLシグナルの期間が交互に来ています。これが1年ぶりにBUYに変わったということで債券ETFも強気な感じになってきたなと。
株価の上昇スピードがちょっと早過ぎる状況ですので、やや株式を敬遠気味の資金が債券ETFに流れてきてるんじゃないかという気もするんですよね。かく言う私もそういう行動を取っていますし。
投資を戦争に例えると、戦況が良い状況ではやみくもに前線に突っ込んでいく方が戦果はあげられるかもしれませんが、生き残るという意味では遠方から散発的に弾を撃つぐらいのスタンスの方がいいのではと考えます。


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