バンガードが提案するバランス型ポートフォリオ構築案を検証してみた
昨日のモーニングスターのETFカンファレンス2017の中で、ポートフォリオ戦略も話題になっておりましたが、商品が揃っているのと長期の運用実績があるだけに、バンガードは具体的なETFを使ったポートフォリオを提案していました。
ETFカンファレンスの記事 >> 4年連続で参加となった六本木開催のモーニングスターETFカンファレンス2017
ただ、こういうセミナーってどうしても高齢者に偏ってますから(ただ昨日は前年と比較しても平均年齢は若かった気がします)、来年の相場という話になるもの。バンガードは一切話をしないそうですので、その分自分の強みを出してた気がしました。
そんなバンガードが提案していたバランス型ポートフォリオの構築案が以下の通りです。
バンガード・米国トータル債券市場ETF(ティッカー:BND)は2%ぐらいは分配があるのですが、バンガード・トータル・インターナショナル債券ETF(米ドルヘッジあり)(ティッカー:BNDX)は0.7%ぐらいなので、インカム型と言われても昨日のセミナーに出席している高齢者向けなのか微妙ではないかとも思いましたが・・
では、実際のパフォーマンスはどうなのか?株式50%+債券50%のバランス型ポートフォリオを検証してみました。
バランス型ポートフォリオ
バランス型ポートフォリオのはBND+BNDXで50%ですので、これを均等に25%にして以下の比率のポートフォリオを検証しました。
バンガード・米国トータル債券市場ETF(ティッカー:BND) 25%
バンガード・トータル・インターナショナル債券ETF(米ドルヘッジあり)(ティッカー:BNDX) 25%
バンガード・トータル・ワールド・ストックETF(ティッカー:VT) 50%
似たような感じでiSharesのIGOVでは過去に検証しましたが、IGOVはBNDXと比べてコスト面でお高めです。
IGOV入りのポートフォリオ検証記事
マイナス金利にも負けない究極の分散投資術に書かれていた海外ETFのポートフォリオで債券の分散効果を検証してみたアメリカを除いた先進国株式と先進国債券でポートフォリオを組むとパフォーマンスはどうなるのか?
アメリカを除いた先進国株式と先進国債券の組み合わせを調べてみた
BNDXは設定来4年半なので、検証可能な最大の期間で比較しました。

ポートフォリオはリターン33.8%、ボラティリティ6.5%に対し、比較としてピックアップしたS&P500はリターン77.8%、ボラティリティ12.0%でした。
ボラティリティは抑えられていますが、リターンは株高にはおいてかれている感じですね。
ポートフォリオの各年のパフォーマンス
では、各年のパフォーマンスを見てみますと・・

ここ5年S&P500に負け続けております。2015年は資源価格の下落の影響で、債券でカバーしようにも新興国株式が悪かった分が脚を引っ張ってS&P500に負けています。
とはいえオーソドックスな分散という意味ではベターな選択肢の一つだと思いますし、セミナー内で上がっていたコアとサテライトのうちのコアの部分として使えるポートフォリオだと考えます。それだけだと物足りない人はサテライトで補完でいいでしょう。
それぞれが投資をしたい対象や、専門知識の持つ分野、ディフェンスを意識する分、単一の新興国や先進国、という感じで一定比率補強するという方針がリスクを取り過ぎないという意味でもよいかと。
投資をしておりますと色々な新しい商品もでてきます。そういう意味でサテライト投資の部分を確保して、色々と試すのも長期投資をやる上での楽しみになるのではなかいと考えます。


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