今後の動向が気になる三菱UFJと野村の国内新規上場ETF
国内上場ETFといいますと、出来高が少ないという問題がありますし、ブラックロックが上場した外国株のETFでも上場廃止になったりしています。
野村や三菱UFJも売買代金が増加しつつあるとはいえ、品揃えと流動性が課題とモーニングスターのセミナーでも言及していましたので、なかなかバンガードやiシェアーズなどの海外ETFのように普及していないのが現状です。
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そんな中、モーニングスターのETFカンファレンスで野村と三菱UFJが、先週新たにETFを上場しました。
ETF名称 | 銘柄コード | 経費率 |
(NEXT FUNDS)国内債券・NOMURA-BPI総合 | 2510 | 0.0756% |
(NEXT FUNDS)外国債券・シティ世界国債(除く日本・H無) | 2511 | 0.1296% |
(NEXT FUNDS)外国債券・シティ世界国債(除く日本・H有) | 2512 | 0.1296% |
(NEXT FUNDS)外国株式・MSCI-KOKUSAI(H無) | 2513 | 0.1836% |
(NEXT FUNDS)外国株式・MSCI-KOKUSAI(H有) | 2514 | 0.1836% |
(NEXT FUNDS)外国REIT・S&P先進国REIT(除く日本・H無) | 2515 | 0.1836% |
MAXIS 日本株高配当70マーケットニュートラル | 1499 | 0.432% |
野村と三菱UFJの国内上場ETFをなんとかしようという熱意は伝わってきました。野村のETFは経費率的にも既存のインデックスファンドよりも低コストです。
特に外国債券は低コストですし、ETFでの長期資産形成を目的にETFを上場してきた感がありました。また、1499の方は配当は欲しいが値動きが激しいのは嫌だという要望をくみ取ったものでした。
国内債券(2510)と外国債券ヘッジ有(2512)、外国株式ヘッジ有(2514)は為替変動リスクを抑えるならば選択肢になりうる
今は円安で1ドル110円ですけど、私が投資を始めた時のように1ドル70円台は過去2回ぐらいあったわけですね。
それを考えると為替変動リスクを抑えるこのETFをポートフォリオに組み込むというのは、悪くないことだと思います。
レイ・ダリオのオールシーズンズ戦略を山崎元氏が日本の投資家向けにポートフォリオを提唱していました。
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このポートフォリオは為替リスク対応したものになってまして、以下のような比率でした。
国内株式 15%
外国株式(先進国)ヘッジ無し 5%
外国株式(先進国)ヘッジ付 10%
金(ETF) 10%
J-REIT 5%
長期国債 20%
ヘッジ付外国債券 15%
個人向け国債(変動10年) 20%
このポートフォリオがETFが練成できる時代が来たということですね。
アメリカを見ておりますといろいろな債券ETFがあります。日本はマイナス金利という状況下ではありますが、国内債券ETFがはじめて上場したというのは大きいのではないでしょうか?
配当+市場の影響を抑制を目指す、MAXIS日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信(1499)
MAXIS日本株高配当70マーケットニュートラル上場投信は野村日本高配当70マーケットニュートラル指数に採用されている銘柄の株式に投資を行うとともに、株価指数先物取引の売建てと同様の変動率となるように、株価指数先物取引および株価指数のオプション取引(コールとプット)を行います。
経費率が0.432%とお高めなのはオプション取引とかを行っているのもあるでしょうね。

2002年からの実際のパフォーマンスはTOPIXとの比較で上記のとおり。ここ1年ぐらいTOPIXが上昇しているのに下がっているのはやや気になるところですが、リーマンショック~東日本大震災の不況を乗り切っているのは結構興味深いですね。
上場から1週間経ってませんが、純資産は699百万円と7億程度。他の国内株配当系ETFと比較してどのくらい特徴があるのか推移を見守りたいと思います。



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