2017年米国セクター別パフォーマンスから、2018年注目するセクターは何か?
2017年の株式市場も大納会となったわけですが、ここまで安定して上昇したのは2014年以来3年ぶりじゃないですかね?なんだかんだで2013年はバーナンキショックがありましたし。
2015年から2016年のアメリカ大統領選までの1年から1年半の期間は、イギリスのEU離脱も含めて予想外の出来事が起こりましたし、為替は円高、資源価格は下落で新興国株式とエネルギーセクターは急落と色々とありました。
流石に来年はここまで平穏と行かないでしょうから、業種別とかいろんな角度から今年のパフォーマンスを分析しておきたいなと。
今年は30,31日が土日ですので、半年毎にやっているセクター別の分析を年度内にやれる日程となっています。ということで、アメリカのセクター別のパフォーマンスを確認していこうと思います。
2016年の記事 >> 2016年米国セクター別パフォーマンスから、2017年注目するセクターは何か?
2017年上半期の記事 >> 株価が好調に推移した2017年上半期、米国セクター別パフォーマンスを確認
ちなみに年始に注目は「ヘルスケアセクター」と上げておりました。来年の注目セクターに関しては今回も取り上げますけど、12月に入って最後は当てたもののG1で4連敗かましているので精度は保証しません。
以下のSPDRの米国株セクターETFで確認してみました。
一般消費財セレクトセクター SPDR ファンド(XLY)
テクノロジーセレクト セクター SPDR ファンド(XLK)
資本財セレクトセクター SPDR ファンド(XLI)
素材セレクトセクター SPDR ファンド(XLB)
エネルギー セレクトセクター SPDR ファンド(XLE)
生活必需品セレクトセクター SPDR ファンド(XLP)
ヘルスケア セレクトセクター SPDR ファンド(XLV)
公益事業セレクトセクター SPDR ファンド(XLU)
金融セレクト セクターSPDR ファンド(XLF)
2017年SPDRのセクターETFのパフォーマンス

まずSPDRのセクター別ETFの上半期のパフォーマンスを見てみましょう。
一人負けでマイナスの状況なのが水色のエネルギーセクター。一応資源価格が回復傾向なのを受けて8月以降は回復傾向ではあるのですけど。
逆に頭抜けて好調なのが青の情報技術セクター。6月7月頃、GoogleやAmazonが1000ドル超えた後に急落しましたけど、結局その後持ち直して年末まで好調キープとなりました。

棒グラフにしても情報技術セクターの次となると第2集団は割と似通ったパフォーマンスになって混戦気味です。
来年はS&P500種のセクターの再編が行われますので、SDPRのETFもどうなるのか動向を追いたいと思います。
バンガードの米国セクターETFのパフォーマンス
バンガード・米国一般消費財・サービス・セクターETF(VCR)バンガード・米国生活必需品セクターETF(VDC)
バンガード・米国エネルギー・セクターETF(VDE)
バンガード・米国金融セクターETF(VFH)
バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF(VHT)
バンガード・米国資本財・サービス・セクターETF(VIS)
バンガード・米国情報技術セクターETF(VGT)
バンガード・米国素材セクターETF(VAW)
バンガード・米国電気通信サービス・セクターETF(VOX)
バンガード・米国公益事業セクターETF(VPU)
※セクターの分け方がSPDRと異なる上に中小型株が含まれています。
中小型株が含まれていてセクターの区分も異なるバンガードのETFでも見てみましょう。

やはり情報技術セクターETF(VGT)のパフォーマンスが飛びぬけていて、2番手のセクターは混戦といったところですね。
セクターの区分が異なるのもあるですけど、緑がエネルギーセクターでそれよりもパフォーマンスが悪いセクターが1つあります。

オレンジの電気通信サービス・セクターETF(VOX)なんですけど、マイナス幅も大きくなっています。S&P500の再編はコミュニケーション・サービス・セクターですからもろにこのセクターは影響を受けます。
情報技術セクターのインターネットサービス&ソフトウェア(Googleなど)あたりと同じセクターになるのであるならば、パフォーマンスや構成比率がどうなるのかも気になるところではあります。
2017年注目セクターとしてあげたヘルスケアセクターは9月とか10月頃までは情報技術セクターの次ぐらいに良かったのですが、最後はやや失速気味で2番手集団となりました。
2018年、個人的に注目しているセクターは・・
以上のSPDRとバンガードの米国株セクターETFの結果を基に来年注目しているセクターを考えていきます。
基本的に2017年注目としてヘルスケアセクターをあげたのも逆張り的な考えに基づくものですので、今年も逆張り的にとなるのですけど、年末にエネルギー関連の書籍を読んでいて、エネルギーセクターとディフェンシブな公益事業セクターは、今後10年でかなり技術革新でマイナスの影響を受けるなと。
そして、情報技術セクターは電気通信サービスの再編の影響を受けそうであるということ。
この2点から今年あまり好調ではなく、また来年はさすがに調整があるかもという状況ですので、「生活必需品セクター」に注目したいと思います。
無論、Amazonや他社プライベートブランドの拡大の影響を受ける可能性もありますけど、上昇が続く相場で守りを考えるとなると生活必需品セクターかなと考えています。


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