SBI証券のAIがおすすめしてきたファンドについて調べてみた
私はSBI証券で積立投資や海外ETFの投資を行っているのですが、昨年末にSBI証券からAIが選んだあなたにおすすめの投信をご紹介というメールが来ていました。
ロボアドバイザー的なものもやっていましたので、それを実験的に取り入れてるんでしょうか?
一応メールの中では、「当社人気ファンド群の中から、お客様の過去のお取引状況等をもとに、ご関心をお持ちいただけそうなファンドを独自のアルゴリズムを用いたプログラムにより選定してお送りしています」とありましたので、「投資対象、投資機会の選択などの投資に係る最終決定は、お客さまご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします」と注意書きもありました。
で、私に送られてきたオススメファンド10本は以下の通りでした。
One-厳選ジャパン
GS-GSグローバル・ビッグデータ投資戦略 Aコース(為替ヘッジあり)
三井住友-三井住友・げんきシニアライフ・オープン
GS-GSグローバル・ビッグデータ投資戦略 Bコース(為替ヘッジなし)
三井住友-三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド
大和-iFree 外国株式インデックス(為替ヘッジあり)
大和-iFree S&P500インデックス
フィデリティ-フィデリティ・欧州中小型株・オープンAコース(為替ヘッジ付き)
大和住銀-通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド・ブラジルレアル(毎月分配型)
ピクテ-ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型)
なんでいっさい興味ないチャイナ・ファンドが選ばれているのかよくわかりませんし、年齢は流石にSBI証券側でわかってるでしょうから、げんきシニアライフとかまだ意識する状況ではないと思うのですが・・
iFreeの2本はどういうファンドかわかりますが、他の8本についてはよくわかんないので、投資先(国内、先進国、新興国)に分けて調べてみました。
国内に投資するファンド
One-厳選ジャパン
経費率:1.66%、総資産:15.24憶、47313179
概要:日本の株式を投資対象とし、今後高い利益成長が期待できる20銘柄程度に厳選して投資を行います。優れた経営者の質・ビジョン、新しいビジネスモデルや付加価値の高い商品等から企業価値の増大が期待できる企業に着目し、銘柄選定を行います。
三井住友-三井住友・げんきシニアライフ・オープン
経費率:1.62%、総資産:420.09憶、79311005
概要:高齢化社会が生み出す新しいビジネス、新技術あるいは様々なニーズ等をシルバービジネスとしてとらえ、「介護関連ビジネス」と「元気で健康な高齢者関連ビジネス」関連する企業に投資します。高齢化社会における成長分野・成長企業等をリサーチし、組入候補銘柄を選定します。
Oneジャパンは資産規模が小さいように思われますが設定が昨年の10月と新しいファンドです。過去1カ月で見ると日経平均やTOPIXに対してパフォーマンスが上回っています。

げんきシニアライフ・オープンは運用期間が10年超えているファンドですが、トレンドがあるように見えて分配金出したりしているせいか急落することがあり日経平均に負けています。

Oneの方は面白いかもと思いましたが、コスト考えるとちょっと手を出しづらい気がします。
先進国に投資するファンド
続いて先進国に投資するファンドです。
GS-GSグローバル・ビッグデータ投資戦略 Aコース(為替ヘッジあり)
経費率:1.32%、総資産:497.48憶、35311172
GS-GSグローバル・ビッグデータ投資戦略 Bコース(為替ヘッジなし)
経費率:1.32%、総資産:2137.16憶、35312172
概要:日本を含む先進国の株式を主な投資対象とし、ビッグデータやAI(人工知能)を活用したゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント独自開発の計量モデルを用い、多様な銘柄評価基準に基づいて幅広い銘柄に分散投資します。為替ヘッジありのAコース、為替ヘッジなしのBコースの選択が可能です。
フィデリティ-フィデリティ・欧州中小型株・オープンAコース(為替ヘッジ付き)
経費率:1.65%、総資産:118.08憶、32311965
概要:英国および欧州大陸の取引所に上場されている株式を主要投資対象とします。個別企業分析に基づき、主として中小型の高成長企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と判断される株価水準で投資を行います。ポート・フォリオ・マネージャーによる「ボトム・アップ・アプローチ」を重視した運用を行います。
GSの2つファンドは設定から1年経過していませんが、資産は大きくなっていますね。比較として過去半年でセゾングローバルバランス(黄色)と比較してみました。

GSの2つのファンドのパフォーマンスがよいですが、為替ヘッジ有の方が値動きが大人しくなっています。フィデリティ・欧州中小型株・オープンに関しては為替ヘッジ有とはいえ変動が激しくなっています。
ちなみにフィデリティ・欧州中小型株・オープンはもっと不可解な表示がありまして、以下がyahooファイナンスの画面なんですが・・

1年最大損失率-100%となっています。一応ファンドは5年程度存続しているはずなのですけど。ファンドに何かあったのでしょうかね?
新興国に投資するファンド
三井住友-三井住友・ニュー・チャイナ・ファンド
経費率:1.94%、総資産:247.24憶、7931C01A
概要:中国国内で事業展開している企業の中から、中長期的な運用視点に基づき、各業種毎に競争力の強い企業や新規公開企業に投資します。原則として為替ヘッジを行ないません。
大和住銀-通貨選択型エマージング・ボンド・ファンド・ブラジルレアル(毎月分配型)
経費率:1.69%、総資産:613.81憶、22314097
概要:米ドル建ての新興国の政府および政府機関等の発行する債券を実質的な主要投資対象とし、ブラジルレアルによる為替ヘッジを行ないます。毎月の決算時に収益の分配を目指します。
ピクテ-ピクテ新興国インカム株式ファンド(毎月決算型)
経費率:1.99%、総資産:3164.41憶、42311081
概要:新興国の高配当利回りの株式に投資します。特定の銘柄、国や通貨に集中せず、分散投資します。毎月決算を行い、収益分配方針に基づき分配を行います。
いずれも5年以上運用しているファンドですので、eMAXISの新興国株式インデックスファンド(黄)と比較してみました。

青のチャイナファンドは2015年のチャイナショック前の勢いはよかったのですがその後失速。インカム型の2つのファンドはさえないですね。これを見ると新興国株式は投資信託よりインデックスファンドの方が良い気がします。コストも高いですし。
まとめ
AIのオススメファンドでよくわからないものを調べてみましたが、私の取引履歴から分析していると思うのですけど、基本的にひふみプラス除くと低コストのファンドばかりですからね。分配金出してるファンドもほとんどないので何故インカムのファンドが出てくるのか不思議です。
ちょっとおすすめの基準が合ってないように思われました。
ただ、取引に個人の投資スタンスにあった選択肢を加えると精度はもっと上がるんじゃないかとも考えます。今回のAIは残念でしたが、10年ぐらい経つと証券会社のファンドマネージャーとかはいなくなっているかもしれません。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る

- 関連記事