ニューヨークダウが600ドル以上下落したが、気になるのは金利上昇と80ドルを切ったBND
ニューヨークダウが久々に665ドルマイナスという大きな下落になりました。
昨年後半は上昇が続きましたから、あぁ下がったなぁ程度にしか思わないような投資スタイルの人間ですし、665ドル下がっても3%以下の下落ですから、パーセントで見ると下がったなぁという感じにもならない。
もちろんこれは26000ドルいってるからであって、これが15000ドルとかだと結構な下げ幅になりますからね。現状ではDOW30000ドルのキャップ被ったおっさんが取引所に現れる方が近い状況ですし。
個人的に20%下落したら貯まってきた分配金使って再投資を行おうかと検討しているところではありますが、20%下がっても20000ドル割らないんですよね・・
ただ、今回の下落は金利の上昇が絡んでいてちょっと気になるところです。
以前S&P500以外の資産の長期的な動向を調べたことがありましたが、その際債券で使えそうな指数として以下の3つがありました。
米13週国債:IRX
米10年国債:TNX
米30年国債:TYX
関連記事 >> NYダウが2万ドルを突破したので、S&P500や他の資産(債券、REIT、原油、金)と比較してみた
この3つの指数を過去1年で見てみますと・・
赤の13週国債急激の上昇し続けているんですね。もちろん青の10年債もここ2カ月ぐらいで一気に上昇しているので、この事象が気になって株が売られたということでしょうね。
ちなみに債券ETFをみると、私の先進国債券のコアであるバンガード米国トータル債券市場ETF(ティッカー:BND)が、先月末の総資産集計時は80.5ドル超えてたのに、昨日で80ドル切りました。
80ドル切るとなりますと、夏のボーナスまで海外ETFを使った投資をしない予定でふとんの中にくるまっていても、ふとんから顔を出すレベルにはなってきたかなと。
ということで金利と債券ETFについて更に詳細に調べてみました。
過去10年の金利動向
さきほど上げたアメリカの短期、10年、長期の金利を過去10年に期間を広げてみてみました。

赤の短期金利の上昇っぷりはちょっと不気味な感じがしますね。水準的に2008年に近いところまで上昇していますし。
一方、青の10年債と長期債に関してはまだバッファがあるというか、2013年水準からしたらまだ金利が低い状況かと。80ドル台で買ったことのあるバンガード・米国長期債券ETF(ティッカー:BLV)もまだ91ドルとかですし。
債券系ETFの状況を確認してみた
以前、アメリカの利上げで米国債券ETFがどれくらい影響をうけるかを調べたことがありました。
関連記事 >> アメリカの利上げが米国債券ETF(BND,AGG,TLT)やS&P500に影響を与えているのか調べてみた
現状が気になったので、米国トータル債券ETF(ティッカー:BND、緑)、適格社債ETF(ティッカー:LQD、桃)、長期債ETF(ティッカー:BLV、水色)、20年超債(ティッカー:TLT、黒)と10年債(赤)、30年債(青)の動向を調べてみました。
過去1年で見てみますと・・

BNDは80ドル切ったといっても、2016年のアメリカ大統領選挙後には80ドル切っていたことがありましたので、過去1年で見るとプラスなんです。
ただ、去年も3月頃10年債の金利が上昇した時に78ドルとかになったことがありますので、それに近づいていきそうな気配も。長期債もつられて利回りが上昇傾向ですので、BLVやTLTの長期債ETFも下落しています。
このグラフでみると国債利回りの急上昇の方が顕著の印象ですね。

過去10年スパンでみてみますと、基本は上昇傾向ですけど、長期債となると結構変動しています。
ただ、2010年あたりの水準になるかというと、シーゲル本のグラフだと長期債も基本は上昇傾向だったので、確率は低いんじゃないかと考えます。
金利上昇からやがて株価が調整に入る過程はいずれ起こるわけですから、国債利回りが上昇し続ける状況で債券ETFをちょこちょこ買っていくのは、調整時にクッションとして使えます。
2週間ぐらい様子を見てみて、バンガード米国トータル債券市場ETF(ティッカー:BND)が79ドル台で安定するような状況になりそうだったら、NISA枠使っての投資を行おうかと考えています。


フォローする Follow @garboflash
更新情報を受け取る

- 関連記事
-
- バンガードが3本のETF(VT,BNDX,VTIP)の経費率をダウン。VTはとうとう0.10%に。
- バンガード、米国でモメンタムなどの米国株スマートベータETFを設定
- ニューヨークダウが600ドル以上下落したが、気になるのは金利上昇と80ドルを切ったBND
- 2017年冬のボーナス分の投資を開始。バンガードの米国増配株式ETF(VIG)と米国長期債券ETF(BLV)を購入
- バンガードが提案するバランス型ポートフォリオ構築案を検証してみた