300年王国の深層とは?孫正義300年王国への野望を読んで
ソフトバンクだけではなくauもやってますが、ソフトバンクは、ソフトバンクのスマートフォンを利用中のお客さまに毎週お得なクーポンを配信する「SUPER FRIDAY」を開催しています。
1週目に各地の吉野家前にものすごい行列ができてしまいニュースにもなっておりましたが、その後2週目、3週目となると流石に人が減ったようで、先週金曜に行ったらすんなりと入れました。
もちかえりの待ちは結構多かったですけどさばききれないレベルではなかったように思われます。
こうしたコラボ的なものをソフトバンクがやるのは、「共同的結合」とか「共創」という最近亡くなったシャープの佐々木正氏を孫正義氏が恩人として尊敬しているのが大きいと考えます。
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そんなソフトバンクの創業時から現在に至るまでが書かれた孫正義 300年王国への野望を読みました。
ソフトバンク創業からの様子が書かれているということで、個人的にホークス球団とARMの買収の件が気になっておりましたので、かなりの分厚さですが読み終えました。
関連記事 >> ソフトバンクのARM買収を見て個人的に思うこと
たんなるよいしょ本ではなく、事実として失敗であったり上手くいかなかった事もきちんと存在を記しています。
想像していた孫正義像やソフトバンク像とはまた違ったものがみえたというのが率直な感想です。
ボーダフォン日本法人、スプリント、ARM買収劇の裏側から見る人材の豊富さ
孫正義関連の書籍だとどうしても出自の記述が多くなりますが、この本はあまり割いてない状況で、ソフトバンク創業からの大きな事象をそれぞれとりあげている感じです。
ボーダフォン日本法人やスプリント、ARMに関して買収に動いた理由がよくわかりますし、ボーダフォンやスプリントに関しては買収後の経営がよろしくない中、精鋭部隊を送り込んで立て直してきた経緯が書かれていました。
人材をヘッドハンティングしてきて活用できていますし、個性が強い面々が揃っているなと。
ただ、カリスマだからこそ個性が強い面々をまとめられている面もあると思うので、これが10年経ったときに後継者をどうするのかという問題は出てくる可能性があるかなと思いました。
あとは基本的にじじ殺し的な孫正義に関して、割と大人しい印象をもっていましたが、けっこう怒るととんでもない行動するんだなと。
まぁ、それぐらい気性が激しい面がないとここまで会社を大きくできないでしょうし、個性の強い面々をまとめるために、人を引き付けないといけないでしょうね。
ホークス球団買収について
福岡出身ですので、ホークス球団買収の経緯も書かれていてなるほどなと。
確かに買収時を考えるとメディアへの露出の宣伝効果は大きいものがあるのだなと思いました。後本には書かれいないのですが、球団と一緒に、「王貞治」という日本のプロ野球で3本の指に入るブランドを手に入れられたのを大きいかと。
他というと、イチローと長嶋茂雄になるわけですが、後者は読売占有状態ですしね。
結果的に買収後WBCの優勝してますし、こういうチョイスは3年連続1位になったチームが身売りに出ていたタイミングで手に入れたのも含めて運が良かったと思いますね。
ちなみに球団運営に関して興味深いことを後藤氏が発言していました。
- 利益を出すことが目的になると、プロ野球球団の経営はうまくいかなくなる。
- X=営業利益ー選手年俸ーグループ内取引 Xを最大することを球団経営の指標に据える。
筑後船小屋に2軍の施設を立てたのもその一環でしょうね。これが5年、10年後どうなるのか楽しみではあります。
2010年のソフトバンク 新30年ビジョンは最新技術動向を把握する上で参考になる
創業30年の節目の2010年に定時株主総会で発表された、「ソフトバンク 新30年ビジョン」というのものがあります。
新30年ビジョン発表サマリー
2010年に発表されたものですが、その後のスプリントやARMの買収を暗示している内容になってます。
今後の技術動向を考える上で参考の一つになると思いますし、同志的結合をうたってますので、今後伸びそうな企業を知るのにも役立つかもしれないなと考えます。
後継者の育成含めて将来どういうかじ取りで行くのか?個別株で投資しようとは思いませんが、ソフトバンクという企業がどういう方向に進むのか興味をもたせる一冊でした。



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