今後需要は増える?米国や国内の医療機器メーカーのシェアや需要予測を調べてみました
数年前に医療用ロボットを使ってレーザーを当てて治療する例を帰省中の福岡のローカル番組で見たんですね。
ローカル番組といっても土日の真昼間にやってるようなものでしたから(治療事例は九州の大学病院でのもの)、番組名は覚えておらず。でも、それを見たときここまで医療技術って進化しているんだなと素直に感心したものです。
そういうことがあって、10年後伸び続けるor沈む業界の記事の医療のところで医療機器は伸びるのでは?と書きました。
関連記事 >> これから10年、伸び続けるor沈む業界について考えてみた
と書いたもののシェアとか需要面についてまったく調べていない状況でしたので、実際のところの動向はどうなのか?ということで複数の資料で調べたことをまとめようかなと。
ただ、危惧が進歩すると同時に、病気を防ぐ意味での医療関連の製品もまた需要が伸びていくでしょうね。そうなった時にむしろ病院の形態も変わってくることになるかもしれませんけどね。
まず、医療機器部門売上高によるグローバルランキングについて調べてみました。
医療機器部門売上高によるグローバルランキングと国別シェア
ちょっと古めのデータになりますが、医療機器部門の売上高は以下の通りでした。
ジョンソン・アンド・ジョンソン(アメリカ)
ゼネラル・エレクトリック(アメリカ)
メドトロニック(アメリカ)
シーメンス(ドイツ)
バクスター(アメリカ)
フレゼニウス・メディカルケア(ドイツ)
コーニンククレッカ フィリップス(オランダ)
カーディナル・ヘルス(アメリカ)
ノバルティス(スイス)
コヴィディエン(アメリカ)
参考:医療機器メーカーの世界ランキング:強力なJ&JやGE、シーメンスに日本勢は勝てるのか
日本だと20番目あたりから、テルモ、東芝、オリンパスと20位台でした。大型医療機器に絞るとキャノンのシェアが国内では大きいようです。
世界の医療機器市場
では、世界の医療機器市場の割合はというと・・
アメリカ 40%
日本 9%
ドイツ 8%
中国 5.5%
参考:JETROの資料
と続いている状況。とはいえ、新興市場は医療にアクセスできる人が多く増えているようで、需要の拡大が見込めそうです。
インドは65歳以上の比率は少ないもののかなりの数になっていて、中国は既に65歳以上の数が日本の総人口を超えている状況。
さらに、トルコ、インドネシア、ベトナム、フィリピンといった国々は公的医療の対象範囲を拡大しているので、これらの国々での需要拡大も予測されます。
ではこれらの企業にどうやって投資するか?
医療機器やってるところの個別株という考えもないこともないのですが、薬価の問題や特許切れの問題もあるとはいえ、ヘルスケア全体は伸びていくので、バンガード・米国ヘルスケア・セクターETF(ティッカー:VHT)に投資するのがよかなと。
重複している部分はあるかと思いますが、ETF全体の業種比率は医薬品が40%で、医療機器も24%占めているようですし。
ジョンソン・アンド・ジョンソン(アメリカ) VHT組入れ1番目
メドトロニック(アメリカ) VHT組入れ7番目
バクスター(アメリカ) VHT組入れ29番目
カーディナル・ヘルス(アメリカ) VHT組入れ37番目
コヴィディエン(アメリカ) ⇒バクスターが買収済
まぁ、ちょっと組入れ比率が低いのが不満ですけど、一応医療機器の比率は4分の1あるようですし。
ヘルスケアセクター自体もボラティリティが上がってんじゃないか?とやや不安に思う点もあるのですけど、個別株でやると大きく外す可能性が今後高くなりそうな情勢ですので、セクターETFを活用したいと考えています。
ヘルスケア産業のデジタル経営革命 破壊的変化を強みに変える次世代ビジネスモデルと最新戦略
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ジェフ・エルトン,アン・オリオーダン 日経BP社 2017-10-19


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