eMAXIS Slimから3地域均等型の全世界株式のファンドが登場!日本、先進国、新興国の3地域均等型ポートフォリオってどうなのか検証してみた
先日、全世界株式(除く日本)を設定したeMAXIS Slimシリーズで、あらたに日本・先進国・新興国を均等配分する全世界株式のインデックスファンドが設定されるようです。
eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)
あわせてeMAXIS Slimバランス(8資産均等型)もあわせて、0.22572%から0.1728%とコストダウンになることも発表されています。
三菱UFJ国際投信から3/27のミーティングの案内が私にも来たのですけど、ミーティングの前に攻めてきていますね。
8資産均等型のバランス型ファンドが人気ですけど、こういう国内、先進国、新興国の三地域均等型というポートフォリオの発想はなかったので、なかなか興味深いです。
まぁ、以下の三国志の勢力図のように魏の領域が発展していたり、当時の呉の江南地域は今のように発展していないという感じの歪のありそうなポートフォリオになりそうな予感。魏が先進国株式なら日本部分は呉なのか蜀なのかというとどっちなんでしょうね?
全世界株式(除く日本)とは違って日本株も含まれますので、VTとも比較する価値があるかなとこのニュースを見て考えました。
関連記事 >> emaxis slim全世界株式(除く日本)が3/19設定へ。全世界株式(除く日本)が国内株式より低コストになる。
ちょうど日本株式、日本除く先進国株式、新興国株式のETFはiシェアーズで10年運用実績がありますので、3地域均等型ポートフォリオのパフォーマンスを調べてみました。
3地域均等型(日本、先進国、新興国)分割ポートフォリオ vs VT
以下の3つのiシェアーズETFは10年以上の運用実績があります。
- 日本株式:iシェアーズ MSCI ジャパン ETF(ティッカー:EWJ)
- 日本除く先進国株式:iシェアーズ MSCI コクサイ ETF(ティッカー:TOK)
- 新興国株式:iシェアーズ MSCI エマージング・マーケット ETF(ティッカー:EEM)
この3つの地域を均等に3分割したポートフォリオのパフォーマンスについてVTとS&P500と比較してみました。
以下、Portforio1(青)が日本、先進国、新興国の3地域均等型、Portfolio2(赤)がVT(バンガード・トータル・ワールド・ストックETF)です。
まずは比較可能な期間でのパフォーマンスの比較です。

3地域均等型が一番パフォーマンスで劣っています。
リーマンショック時はS&P500やVTと同じくらい下落していますが、その後のS&P500の上昇の影響で、米国比率が一番小さい3地域均等型のパフォーマンスが一番よくないです。

年別のパフォーマンスを見ていきますと、2011年は日本株が震災の影響で冴えてない点や、2014年や2015年は資源安の影響で新興国株式がさえなかった影響が大きそうです。

VTと比較してもベスト、ワーストの年のパフォーマンスや最大下落幅の差はないのですけどね。
今後、アメリカが他国よりも不調のケース、あるいは日本株か新興国株式が暴騰する局面があった場合には3地域均等型のパフォーマンスが優れているケースもあるかもしれません。
とはいえ、全社のケースでは他国も無傷ではすまないとどころかアメリカより重症の可能性が高そうですけど。
ちなみにポートフォリオとVTの配当(income)もVTのほうが大きいです。

3地域(日本、先進国、新興国)均等型ポートフォリオまとめ
3地域均等型ポートフォリオを過去10年で調べてみますと以下の特徴がありそうです。
- VTやS&P500と比較してアメリカ株の比率が低いため過去10年のパフォーマンスは悪い。
- 最大下落幅やワースト、ベストの年別のパフォーマンスはVTとあまり差はない。
- 日本株や新興国株が冴えない場合、VTよりもマイナス幅は大きい。


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