米国を除いた全世界株式に配当効果はあるのか?バンガードのETF(VYMI)で確認してみた
海外ETFを使ってNISAの投資を行っていますが、そのうち米国高配当株式ETFの比率がほかの人と比較しても高いポートフォリオになっています。
ジェレミー・シーゲルの株式投資 第4版や過去データから米国の高配当株のETFに投資してるわけですが、ではおなじように米国以外の国の高配当株に投資するとどうなるのか?以前から気になってるんですよね。
一昨年にバンガードが米国外(先進国+新興国)の高配当株ETF(ティッカー:VYMI)を設定しました。
関連記事 >> 日本でも購入できるようにしてほしい。Vanguardが米国外高配当系株 ETF を公開
設定から2年が経過したわけですが、金融セクターの比率が4割近くあったり、米国株の高配当株は0.1%を切っている経費率が、米国外だと0.32%だったりと?な部分もありますけど、ぜひ日本の大手ネット証券でも購入できるようになってほしいなと考えています。
ということで、米国を除いた全世界株式に配当効果はあるのか?Vanguard International High Dividend Yield ETF (ティッカー:VYMI)の現状について調べてみました。
Vanguard International High Dividend Yield ETF (VYMI) 国別比率
まず米国外の先進国と新興国のポートフォリオですので、国別の比率を見てみましょう。

イギリスの比率が高く続いてスイス、オーストラリアと続いていますね。昨年と比較するとカナダや日本の比率が下がっていて、逆に台湾の比率が上がっています。
昨年の記事 >> 米国外株式で高配当の効果はあるのか?バンガードの米国外高配当株ETF(VYMI)を調べてみた
日本株に高配当の株が少ないので、米国外の先進国のETF(ティッカー:VEA)のように日本の組み入れ比率が高くないです。
ちなみにセクター別の比率も相変わらず金融セクターが4割近くをしめていて、続いてエネルギーセクターが10%程度の比率です。昨年から大きな変化は見られませんでした。
Vanguard International High Dividend Yield ETF (VYMI) 組入れ上位10社
ETFの組み入れ上位は以下のとおりです。日本の企業ではトヨタが6番目に入ってます。

もう少しネスレやノヴァルティスみたいな企業がはいってないかなと思うのですが。組み入れ上位10以下を見ていくと金融セクターの企業が多いんですよね。もう少しセクターが均等になってくれるといいのですけど。
半導体関連の企業の業績が好調なためでしょうか、台湾セミコンダクター(TSMC)の比率が昨年と比較しても上昇しています。
米国外高配当株ETF (VYMI)パフォーマンス
では、実際のパフォーマンスはどうなのか?VYMI設定以来のパフォーマンスをバンガードの米国除く全世界株式ETF(ティッカー:VEU、青)と米国高配当株ETF(ティッカー:VYM、緑)と比較してみました。

過去2年で見ますと新興国株式の好調さも寄与してか、米国外の株式の方が米国高配当株ETF(緑)よりも好調。
米国外株式を比較すると高配当株じゃないVEUの方が若干パフォーマンスがいいです。直近の半年でパフォーマンスに差がある点はやや気になるところです。
年平均のベンチマークのパフォーマンスを確認してみると・・
VYMIが設定から2年程度ですので、連動する指数はどうなのかということで、バンガードのHPに連動するベンチマークであるFTSE AW ex US High Div Yield Idxのパフォーマンスが載ってました。

年平均のパフォーマンスですが、10年前はリーマンショックまっただ中だった影響もあり、直近1年は上昇幅が大きく、だいたい過去5年の年平均6%ぐらいが参考値かなという気がします。
VEUが過去5年で約7%、10年で約2%の年平均のパフォーマンスなので、高配当株の効果がこの10年では見られてないといえそうです。
新興国株式を含むという点や金融セクターに偏っているという条件もあるので米国株と同じような結果にはならないということもあるでしょう。今後もこの傾向が続くのか、それとも変わるのか?引き続き動向を追っていきたいと思います。
追記:2019年4月に投資しました。
バンガードの米国外高配当ETF(VYMI)に投資しました。 - 関東在住福岡人のまったり投資日記
株式市場が落ち着いている状況で、割高になってないか?と思う銘柄も多い状況です。とはいえ、ちょうど夏のボーナスと冬のボーナス間の時期なので、サクソバンク証券の取引になれるのも兼ねてちまちま投資しています。...


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