上場から4年が経過した1598R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信の現状を確認してみた
スマートベータ関連のファクターとして、低ボラティリティ、配当、バリュー、グロース、モメンタムなどいろいろとありますが、財務諸表に応じて加重されるファンダメンタルも一つのファクターとなります。
iシェアーズの高配当や最小分散などのETFなどに先駆けて、4年前に登場した「野村のファンダメンタル・インデックス上場投信(1598)」。
上場当初の情報では以下のようにTOPIXに対していいパフォーマンスですよということで注目してました。
関連記事 >> 上場から3年経過。1598R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信の現状を確認してみた
上場から4年経過しましたので、現状がどうなっているのか?ほかの国内株のスマートベータETFと比較してみました。
国内株式スマートベータETFの純資産額の推移
まず現時点での純資産額の推移を見てみましょう(左が前年3月)。
iShares MSCI 日本株最小分散ETF(1477) 91.29億→150.92億
iShares MSCIジャパン高当利回りETF(1478) 145.69億→314.23億
上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(1399) 91.93億→163.88億
NEXT FUNDS R/Nファンダメンタル・インデックス上場投信(1598) 27.62億※→29.03億
※1598の決算短信で2016年10月に突然純資産が60億から大きく減っています。
iシェアーズのETFは順調に資産が流入しています。とくに高配当の1478は資産が倍以上になっていますし。
逆に1598は資産規模が1昨年突然60億から半減した上に、その後も資産が増えていない状況です。
関連記事 >> iシェアーズのJDR ETF10本の上場廃止に思う
iシェアーズのJDR ETFではないとはいえ上場廃止とかにならなければよいのですが。
ファンダメンタル・インデックス上場投信(1598) 直近2年
ほかのETFと比較してどうなのか?まずは野村のETFとTOPIXのETFと過去2年で比較してみました。
NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 1577
NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信 1591
TOPIX連動型上場投資信託 1306
ラッセル野村小型コア・インデックス連動型上場投資信託 1312

黒の小型株インデックスの1312が強さを見せている状況です。
それ以外はTOPIXに負けている状況です。1598は上場前の成績を見ると、過去2年で負けている状況は現状の相場環境の影響かもしれませんが、ちょっと想定と違うんじゃないか?という気がしますね。
では、スマートベータ系のETFで比較してみるとどうなるのか?
スマートベータ系ETF4本(1399,1477,1478,1598)を直近2年で比較してみると
純資産額を調べたETF4本を比較してみますと・・

TOPIXと高配当低ボラティリティ(1399)が似たパフォーマンスで、続いて1598、高当利回りETF(1478)、最小分散(1477)はボラティリティが抑えられた運用が行えているといえるでしょう。
1399は低ボラティリティとある割に、TOPIXよりも上昇していることが直近2年では結構あります。
1598はiシェアーズや上場インデックスファンドMSCI日本株高配当低ボラティリティ(1399)に喰われている印象を持ちました。
スマートベータは万能ではないとは思いますが、一本調子で上昇する相場じゃなくなった場合に、スマートベータ系ETFに下落幅を抑える効果を期待したいなと。
その意味でもスマートベータ系のETFに関しては、東証上場のETFも定期的に確認していこうと思います。


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