米国外先進国株式のスマートベータ戦略は有効か確認してみた
透明性の高い戦略を通じて、リターンの向上やリスクの軽減、より良い分散投資などを図るスマートベータ戦略には個人的に情報を追っています。
予想としては近いうちにアメリカのスマートベータ戦略をとるETFは日本の大手ネット証券での取り扱いも増えるんじゃないかと考えていまして、ぼちぼち米国外の高配当とか増配の効果はあるか調べています。
米国外増配株ETFの記事 >> 米国を除いた全世界株式に増配効果はあるのか?バンガードのETF(VIGI)で確認してみた
米国外高配当株ETFの記事 >> 米国を除いた全世界株式に配当効果はあるのか?バンガードのETF(VYMI)で確認してみた
スマートベータ戦略に関しては、とくにその中でも株価が上昇基調の銘柄に投資するモメンタムに注目しています。
関連記事 >> 2017年米国株のスマートベータETF(バリュー、グロース、低ボラティリティ、モメンタム、配当など)のパフォーマンスを調べてみた
米国株でスマートベータを見ますと、2017年はモメンタムが好調でしたが、じゃあこれが「米国外の先進国」だとどうなるのか?
モメンタム含めて以下の米国外先進国のスマートベータETFについて調べてみようかなと。
モメンタム:iShares Edge MSCI Intl Momentum Factor ETF(ティッカー:IMTM)
クオリティ:iShares Edge MSCI Intl Quality Factor ETF(ティッカー:IQLT)
バリュー:iShares Edge MSCI Intl Value Factor ETF(ティッカー:IVLU)
マルチファクター:iShares Edge MSCI Multifactor Intl ETF(ティッカー:INTF)
モメンタム以外はクオリティ(健全な財務体質を持つ企業)、バリュー(割安銘柄)、マルチファクター(クオリティ、サイズ、バリュー、モメンタムを見る)を比較対象として調べてみました。
米国株外先進国株式のスマートベータ(モメンタム、クオリティ、バリュー、マルチファクター)の効果は?
比較を行うため、米国外先進国株式のETFでスタンダードなバンガード・FTSE先進国市場(除く米国)ETF(ティッカー:VEA)と比較してみました。
まず、過去1年のパフォーマンスを見てみますと・・

マルチファクター(ピンク)が強く、それ以外は水色のVEAに負けている状況です。とはいえ、バリュー(緑)とモメンタム(赤)もそこまで悪くありません。
これをスマートベータETF設定来の過去2年半ぐらいの期間で見てみますと・・

モメンタム(赤)とマルチファクター(ピンク)がVEAを上回っています。クオリティとバリューは直近ではいまひとつな印象です。
マルチファクターも興味深いですが、4つのファクター(クオリティ、サイズ、バリュー、モメンタム)を見ている基準とかがわからないと考えるとモメンタムのほうがよいかなという気がしますが。
マルチファクターで有効性があるとなると、AIで運用が増えていくんじゃないですかね?
1年前の米国外先進国株モメンタムETFと国別比率を見ると日本はモメンタム的に買い?
iShares米国外モメンタムETF(IMTM)を1年前に調べていたのですが、今回調べてみると国別の構成が大きく変わっていました。
関連記事 >> 米国外株式にモメンタム効果はあるのか?iShares米国外モメンタムETF(IMTM)
以下は昨年3月の国別比率になるのですけど、意義率が36%と比率が高い状況。

これが現状はどうなっているかと言いますと・・・

前年のいまごろ組み入れ比率がトップだったイギリスは約10分の1になっていて、逆に日本は組み入れ比率3倍に躍進しています。
ダイナミックに銘柄を入れ替えるようですが、この状況を見ますとアメリカが下がるとそれ以上に下がる感度高めの日本株式ではありますが、ことモメンタムで見ると先進国株式の中ではモメンタム効果ありといえるのかもしれません。
ちかいうちに組み入れられている国内株式を調べてみようかな・・


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