バンガードの小型株ETF(VB,VBK,VBR)で直近の小型株効果を確認してみた
なぜそう動くのかはわからないけど、なぜかその時が来ると株式市場が前もって決められたように動く傾向があるというアノマリーとして、①小型株、②バリュー株、③モメンタムの3つがあげられます。
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この3つの要素のうち、バリュー株のインデックスファンドがあるかというとないですし(一応海外ETFだといくつかある)、モメンタムにいたってはETFでもない状況。
今後取り扱いも増えていくとは考えていますが、いまのところは①の小型株に注目して、EXE-iグローバル中小型株式ファンドに投資をしています。
さらに小型株は以下のバンガードのETFが米国小型バリュー株(VBR)と米国小型グロース株(VBK)を含めて3本あります。
バンガード・スモールキャップETF (ティッカー:VB)
バンガード・米国スモールキャップ・バリューETF (ティッカー:VBR)
バンガード・米国スモールキャップ・グロースETF(ティッカー:VBK)
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SBI証券等で購入可能になってからこの3本のETFについて確認してきましたが、前回から1年経過しましたので現状を確認してみたいと思います。
VB、VBR、VBK 銘柄数、配当率、純資産、標準偏差
まず、現状について調べてみると以下の通りでした。
VB 銘柄数:1391 配当率:1.36% 純資産:$21.77 5年標準偏差:11.99%
VBR 銘柄数:855 配当率:1.89% 純資産:$12.72 5年標準偏差:12.00%
VBK 銘柄数:615 配当率:0.73% 純資産:$7.47 5年標準偏差:11.88%
※$単位10億ドル、バンガードのS&P500ETF(VOO)の5年標準偏差10.74%です
VBとVBKは配当率が下落傾向なのですが、逆にVBRは1年前と比較して上昇傾向です。
次に各ETFのセクター別比率を比較してみましょう。
各ETF(VB,VBK,VBR)のセクター別比率
バンガード・スモールキャップETF (VB)

バンガード・米国スモールキャップ・バリューETF (VBR)

バンガード・米国スモールキャップ・グロースETF(VBK)

セクター別の比率を見ますと、バリュー株は金融セクターと資本財セクターの比率が高く、グロース株の方は、情報技術とヘルスケアセクターの比率が高い傾向が表れています。
VBKの方は1年前と比較して金融セクターが4%ぐらい減少しています。
では、実際のパフォーマンスはどうなのかバンガードの3つの小型株ETFで比較してみました。
バンガードの小型株ETF(VB,VBK,VBR)のパフォーマンス比較
まず、過去1年S&P500を含めて比較してみました。

過去1年で見ると小型株とS&P500の差はあまり見られない状況。むしろS&P500のほうがVBやVBRよりもいいです。
ただ、グロース株が好調なので、VBKはS&P500よりもパフォーマンスがいいですね。
これをリーマンショック直後の過去10年で見てみますと・・

ピンクのS&P500を大きく上回る結果になります。VBKとVBはさほど差はないですが、バリューのVBRはほかの2つと比較してややボラティリティが小さい傾向があります。
小型株に+グロースやバリューというファクターを加えると、グロースとバリューの優劣が期間によってあるとはいえ効果があると考えますので、個人的には米国株の調整がさらに下方向に進むようでしたら、投資を検討したいなと。
小型株を使った投資法としては、3%シグナル投資法も検討する価値はあるのではないかと考えます。
ジェイソン ケリー パンローリング株式会社 2016-03-12


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