シリア情勢が緊迫化しつつあるので、エネルギーセクター関連企業の株価と原油価格の状況を調べてみた
車を所有していませんが投資をするようになってから、ガソリンスタンドの前を通るとレギュラーガソリンの価格に注目するようになりました。
昨年と比べてややレギュラーガソリン価格が上昇しているようにも思えるのですけど、だいたいドル円で5円ぐらい円高になっているため、判断も難しいところ。
これが福岡いたときのように週5ぐらいで乗っていれば、生活に関わってくるので(といっても学生でしたが)数円の変動が気になっていたのでしょうけど。
シリア情勢が緊迫化しつつありますので、原油価格の動向と昨年も相変わらず冴えないままだったエネルギー関連企業の動向が変わりつつあるのではないかと言うことで調べてみました。
関連記事 >> エネルギーセクター関連企業の株価と配当を確認してみた
確認するのは以下の米国エネルギーセクター上位5社です。
エクソン・モービル(ティッカー:XOM)
シェブロン(ティッカー:CVX)
シュルンベルジェ(ティッカー:SLB)
オクシデンタル・ペトロリウム(ティッカー:OXY)
コノコフィリップス(ティッカー:COP)
原油価格の過去5年、10年の推移でみても、直近の上昇は顕著
まず原油価格について確認してみました。
WTI原油先物価格が原油価格の指標となるわけですが、過去5年で見てみますと・・

最近急上昇しているのが顕著ですね。
原油価格の下落で軒並み新興国株式が下げた2、3年前から続く水準を一気に超えてる印象です。
とはいえアベノミクス相場開始時期で一気に円安が進んでレギュラーガソリン価格が高めだった2013~2014年頃や、宮崎に旅行したらレギュラー180円台を見たとかの10年前と比較するとまだ低い水準。

10年前ぐらいの水準は電気自動車の普及やらでさすがに可能性が低いとは考えますが、2011~2014年ころの水準に近づいていく可能性は考えておきたいですね。
米国エネルギーセクター企業5社の直近1年の値動き
では、直近の株価について確認してみましょう。
比較としてS&P500(黒)とWTI原油先物価格に連動するETFであるUSOを加えて直近1年で比較してみました。

USOの価格は去年の6月から上昇傾向です。そして、この1ヶ月原油価格の上昇でエネルギーセクター関係も株価が上昇傾向。
シュルンベルジェ(SLB:緑)が冴えませんが、2015年から営業利益が減っていてギリギリ黒字の状況な上に、純利益では2年連続マイナスになってるのが大きいでしょうね。
では、取り上げた5社を過去10年で見てみますと・・

S&P500に2014年まではついて行けたんですが、その後原油価格の下落で差が開いている状況。
この中で見ると青のシェブロン(CVX)が社債格付けがエクソン・モービルよりも下なのに株価はその上をいっています。
オーストラリアのゴルゴンLNGプロジェクトなどの建設が次々に完了して増産体制が整いつつあるようですから、原油価格の上昇で回復が期待できる可能性があります。
しかし、このWTIに連動する原油のETFの値動き見ますと、コモディティETF(GSG)への投資は怖いですね。
まとめ
以上、1年ぶりぐらいにエネルギーセクターの米国企業について確認しましたが、過去5年の水準をはるかに超える原油価格の上昇が起きて回復の兆しが見えつつある印象。
さすがに数年来低迷してきてS&P500とここまでパフォーマンスに差のある状況は、平均回帰性を考えると、S&P500との差は縮まっていくのではないかと。
個人的には米国高配当株ETF(ティッカー:HDV、VYM)を通してエクソン・モービルやシェブロンに結構投資をしている状況ですので、期待したいところ。
エネルギー関連技術は大きな進歩が今後10~20年で起きると推測されますが、石油の需要はしばらくは減らないと考えますので、個人的には組み入れ比率が高い米国高配当株ETFを通して投資をしていければいいかなと考えています。
エネルギー産業の2050年 Utility3.0へのゲームチェンジ
posted with ヨメレバ
竹内 純子,伊藤 剛,岡本 浩,戸田 直樹 日本経済新聞出版社 2017-09-02


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