スクリーニングルールがわかるとびきり良い会社をほどよい価格で買う方法を読んで
投資でも競馬でも過去や現状のデータを重視したいと考えている人間ですので、これから伸びていく企業とか優良企業というのをデータでチョイスできる方法があればいいなといろいろと調べたりします。
とはいえデータっておもしろいもので、5つのデータに該当しているケースがダメで、2つのデータに該当しているケースが正解ってこともありますからね。
株価と企業の質を正確に測り、とびきり良い会社をほどよい価格で買う方法とびきり良い会社をほどよい価格で買う方法というなかなk興味深い本がパンローリング社から出ていたので購入して読みました。
ITバブルで失敗して、ピーター・リンチ、バフェット、グレアムなどを知って、バリュー株こそ正しい投資法だと言うことで、グルフォーカスを立ち上げただけに、実践方法からバリュートラップの注意点まで書かれていてなかなかよかったですね。
とくに印象に残った以下の3点ですね。
優れた企業の特徴~ROICを意識したい~
第1章のカリスマ投資家や第3章の優良企業だけを買うであげられていた優良企業の条件は参考になるなと。
1章と3章で重複している部分もありますが、大雑把にまとめると以下の4点になります。
- 幅広くて堅固な競争優位性、すなわち企業が「堀」で守られている
- その企業は 好景気の時も不景気の時も、高い利益率を安定して維持しているか。
- 多額の設備投資が不要で、ROIC(投下資本利益率)が高い。
- 売上高と利益が常に成長
ブラックスワン回避法でもROICの高い企業がよいとありましたので、ひとつのファクターとしておもしろそうだなと思いました。
書評記事 >> 損をして得を取る投資法とは?ブラックスワン回避法を読んで
とはいえなかなかROIC100%という企業はなかったのですけど、この本の中では、格付け会社の数値がものすごいことになってましたので、インデックスプロバイダーとか格付け会社って今後も面白い存在としてありつづけるかもしれません。
関連記事 >> インデックスプロバイダーであるS&Pグローバル(SPGI)やMSCI(MSCI)について調べました
優良株を買うためのチェックリスト
次によかったのが優良株を買うためのチェックリストが合計20点上がっていました。
ほかの章でもあがっている項目があるので、20個のチェックリストをまとめると以下のような感じになります。
- 事業の性質
- 業績
- 財務基盤
- 経営陣
- バリュエーション
- 自分の調査にどれくらいの自信があるか。
細かい内容はフィッシャーの株について調べるべき15のポイントに近いものがあります。
書評記事 >> バフェットも推奨!株式投資で普通でない利益を得るを読んで
グルフォーカスではこの辺の数値が掲載されているようですので、時間があるときに使ってみたいと思います。
著者の教訓まとめ
本の中では著者の失敗から得た教訓なども書かれていて、本の内容をまとめると以下の5点に集約されます。
- どんなに割安に見えても業績がよくない企業の株式を買えば、永久に損を取り返せないリスクがある。
- 優良企業は、常に黒字で、営業純利益率、ROIC、利益成長率がいずれも二けたの企業だ。
- 優良企業だけの株式を妥当な株価のときに買うこと。
- バリュートラップ(割安の罠)に注意しよう
- 景気や相場のサイクルを忘れないようにしよう。
景気や相場のサイクル的にいうと個人的には8合目あたりが一番打倒だと考えます。
いずれ相場のサイクルが回り終わったときに備えるために、ほかの4点についていまからチェックしておいて損はないかなと。
バフェットやフィッシャー、グレアム、リンチあたりの考えに、投資で一番大切な20の教えあたりの考えにも共通していて、とくに米国株投資について知識を吸収したい方にはいい本だと思います。


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