バンガードが投資信託の直販を検討中。バンガードがアメリカで販売している投資信託を調べてみました。
ゴールデンウィーク突入前に毎年バンガードのETFの経費率の値下げが発表されていますが、今年はそれと並行して気になるニュースがブルームバーグに出ていましたね。
米バンガード、日本でファンド直販を検討-提携にも引き続き門戸開く
ETF関連記事 >> バンガード、小型株(VB)、グロース株(VUG)、バリュー株(VTV)等株式ETF5本経費率を値下げ直販実現なら戦略に変化-従来はセゾン投信など通じファンド販売
世界2位の資産運用会社バンガード・グループが、日本の個人投資家向けに投資信託の直接販売を検討している。米国に比べて知名度がまだ低い日本で存在感を高め、運用資産を増やそうとしている。
(中略)
米国外ではオーストラリアで20年余りにわたって個人投資家にファンドを直販してきたバンガードは昨年、英国でも同様のサービスを開始。日本で受け入れられる「適切な方法」を検討中だとキム社長は述べた。
日本での存在感を高める取り組みとして一つとして同社は昨年、楽天投信投資顧問とも提携。キム社長によれば、他の日本企業にも門戸を開いているという。
最後の文言だとほかの会社との提携も検討という意味に思えますが、EXE-i(SBI)や楽天バンガードでも満足してない面があるのかもしれませんね。
ましてやセゾン投信はコストはバンガードの理念とは現状、違う感がありますし。
では、直販するとすればどんなファンドなのか?も含めて、3年前からの情勢の変化も含めてまとめてみました。
3年前にも同じ話があった
実は3年前にも同じ話がありました。
バンガードがノーロード投信の日本拡販に乗り出すってよ
この流れで楽天バンガードを出してきたのかと思いましたが、どうやらそれとは別に考えているようですね。
ちなみに3年前時点の主なETFのコストは以下の通り。
VT(全世界株式) 0.17%→現在0.10%
VTI(米国株式) 0.05%→現在0.04%
VXUS(米国外先進国) 0.14%→現在0.11%
VIG(米国連続増配) 0.10%→現在0.08%
VYM(米国高配当) 0.10%→現在0.08%
VB(米国小型株) 0.09%→現在0.05%
VWO(新興国株式) 0.15%→現在0.14%
とくにVTや小型株のVBのコスト減が大きい状況となっています。
アメリカで販売されてるバンガードのファンドを見ても、日本のインデックスファンドと差が小さいファンドが多い
バンガードがアメリカで販売しているファンドってどんなものがあるのかな?ということで気になって調べてみました。
ETF一覧と同じようにファンド一覧があるわけですが(ファンド一覧)
たとえば、Target Retirement 2040という2040年退職向けバランス型ファンドがありまして、米国と米国内の株式と債券に分散しています。株式の比率が85%、債券が15%のファンドです。
この投資信託の経費率が0.14%で、ほかの類似のバランス型ファンドも0.14%前後。eMAXIS Slim8資産均等型とだいたい同じ水準ですね。
他を見てみますと、たとえば「Intermediate-Term Bond Index Admiral Shares(ティッカー:VBILX)」という中期債のファンドは0.07%ですのでこれはコスト面でも日本のインデックスファンドを上回ってます。
株式も「Vanguard Total Stock Market Index Fund Admiral Shares (ティッカー:VTSAX)」がETFのVTIと同じく0.04%となっています。
これらが本当に手数料なしで買えたとすればでかいでしょうね。
とはいえ、Admiral SharesはAdmiral ShareのエクスペンスレシオはETFと同等とはいえ、最低投資金額が1万ドルからなどと条件があるようです。
参考URL >> バンガードのAdmiral Shareのような投資信託が欲しい (ほぼ私の理想)
仮に1万ドルが条件としても、100万ちょっとでこの低コストにあやかれるのならわたしはありだと考えますが、日本の場合は条件がここまで楽な条件になるとは限らない可能性もあるかなという印象ですね。
日本のインデックスファンドは大きく下がっていて恵まれている気がする
バンガードもETFをはじめ経費率は3年で大きく下がっています。
しかし、この2年で日本のインデックスファンドも大きくコスト面で改善していて、かなり環境が恵まれてきたという印象です。
とくにeMAIXS Slim バランス(8資産均等型)なんかはコスト面でもバンガードのバランス型ファンド並みですし。
ただ、仮にETFなみの低コストなバンガードの投資信託が買えるようになったとすれば、eMAXIS Slimでも追従するのは厳しいんじゃないかというレベルです。
今回のニュースの続報を期待したいですし、セゾン投信とバンガードのセミナーで確認してみたいと思います。


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