円建ての米国株や中国株を日本株と比較してみた
ゴールデンウィークに帰省していますと、中国から近い福岡ですから中国人観光客をよく見ました。
傾向的にツアー客よりも家族単位で来ている人が増えていると、身内や地元の知り合いの意見を聞きましたね。
中国に関しては連休中読んだ本の中でも気になる記載があったんですね。
9プリンシプルズという米国マサチューセッツ工科大学内に設置された研究所であるMITメディアラボの所長である伊藤穰一氏の本に、深圳の工場の様子が書かれてました。
イノベーション小店舗とも表現されていましたが、中国は崩壊するという意見だけではなく、発展するという可能性も無視しない方がよいなと読んでいて感じましたね。
同時に、じゃあ中国株を米国株や日本株と比較するとなにか傾向が見えるかなと。
調べてみるとMSCIの指数で円建てのものもあるようでしたので、日本株と円建ての中国株、米国株について比較をしてみました。
2004年~2016年までの日本株、米国株、中国株の年次リターン
日本株と比較するために、米国株、中国株も円建てで2004年~2016年までのパフォーマンスをまとめると以下の通り。

中国株はリーマンショック以降潮目が変わっているように見えますね。
2005年から2009年頃は株価の上昇が大きいのですが(2008年の下落も大きい)、2010年代入ってからあまり上昇していない。
もっと値動きが激しそうな印象があったのですけど。実際調べてみないと見えてこないなと。
チャイナショックとかありましたが、成熟してきていると捉えるべきか、大きな上昇or下落の嵐の前の静けさというべきか。
日本株、米国株、中国株のリターン・リスク・シャープレシオ
リターン 年率平均%
以前調べたMSCIの指数はリスクや30年とかの年次リターンの平均もデータとして見つけました。
TOPIXやS&P500は配当込みのデータもありましたので、そちらを採用して比較してみました。
関連記事 >> インデックスプロバイダーであるS&Pグローバル(SPGI)やMSCI(MSCI)について調べました
まずはリターンの年率平均。

20年とか10年で見ると年率平均では中国株のリターンがいいですね。
ただ、期間によっては日本株よりもパフォーマンスが低いケースもあります。
リスク 年率平均%
ここまでリターン中心で見てきましたので、リスク(標準偏差)の年率平均についても見てみましょう。

TOPIX<S&P500<中国の順番になりました。
15年以上のリスクを見ると、新興国株式だなぁという印象を持ちますね。
シャープレシオ
最後にシャープレシオも年率平均で見てみましたが・・

長期で見るとどうしても下がったときの値の影響で10年以上を超えると0.5以下という結果になってしまいました。
まとめ
円建ての米国株と中国株を日本株と比較してみましたが、ことリーマンショック前は大きな伸びを見せていた中国株が、リーマンショック以降、日本株や米国株を圧倒しているという年はありませんでした。
もちろんアリババやバイドゥなどが、リーマンショック後のAmazonやGoogleなどのように牽引してこれから先伸びるという可能性もあります。
ただし、アメリカと違って実体経済の数値の判断が難しかったり、強烈な人口減を考えると今後に怪しさも感じるのもまた事実。
深圳の工場の様子は興味深いですが、単一で踏み込んで中国株に投資はないかなと。
新興国株式でほかの新興国に分散させて投資をした方がよいのではないかと今のところは考えています。


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