証券会社がひた隠す米国債投資法を読むと、米国ゼロクーポン債は気になりますね。
わたしのポートフォリオは米国の債券関連が結構な比率を占めています。
確定拠出年金やインデックスファンドでは先進国債券に投資しているので、ポートフォリオの集計時はすべて先進国債券で集計していますけど。
なぜ米国債への投資の比率が高いかというと、国内債券は全資産の4割程度が現金部分で、投資も8%くらいは国内債券ですので、株式と相関性が低い資産となると米国債だなと。
実際にリーマンショック時などの過去の値動きから考えても、株式(とくにS&P500)と異なる動きで暴落時にクッションになるので、NISA枠などで海外ETFの米国債関連を買ってます。
米国債関連重視のポートフォリオで資産運用をしてるので、米国債関連の書籍は気になるところ。
ちょうど証券会社がひた隠す米国債投資法という本を見つけたので読んでみました。
内容は米国のゼロクーポン債への投資について書かれた本です。30年物のゼロクーポン債を35歳ごろから年1回購入することを提案していました。
ゼロクーポン債とは、クーポン(金利)がないかわりに額面金額よりも低い単価で発行される債券のことです。
米国金利が3%を超える状況になってきましたので、本の内容やゼロクーポン債についてまとめてみました。
ゼロクーポン債への投資について書かれた7年前出版の本と基本的な内容は同じ
4年前に米国債を買えという本を読んでゼロクーポン債の存在を知ったわけですが、内容的に重複する部分が多かったです。
なお、米国債を買えの著者である林氏はブログで言及しています。
「証券会社が売りたがらない、米国債を買え」のパチものについて - ストレスフリーの資産運用 by 林敬一(フィクストインカムの専門家)
私の著書「証券会社が売りたがらない、米国債を買え」とそっくりな本が出版されているとまーくんから情報をいただことを前回の記事で書きました。 ...
ゼロクーポン債は野村證券で買える
では、ゼロクーポン債はどこで買えるのか?という話なのですが、大手ネット証券での取り扱いはないようですね。少なくともSBI証券で売ってる外国債券にはないです。
証券会社がひた隠す米国債投資法ではちゃんと購入可能な証券会社について言及されていて、野村證券、大和証券、三菱UFJモルガン・スタンレーの3社があがってましたね。
実際、野村証券で購入した人のブログは見つけました。
こんにちは。私大職員です。先日『証券会社がひた隠す米国債投資法』を読みました。...
買って満期まで放置ということで老後資金の運用としては悪くないように思われます。
一応、著者は1ドル50円とかの円高にならない限り為替は大丈夫と言ってますし、円安に向かうという見解でした。
とはいえ購入するとすれば証券会社が取り扱い続けてくれるのかという問題と為替のリスクは付きまとうかなという印象です。
米国長期債ETFが代用にならないのか?
わざわざ野村證券で買うくらいなら海外ETFで代用できないかと思えてきます。
大手ネット証券では売られてませんが、ピムコ25年超ゼロクーポン米国債(ティッカー:ZROZ)というETFがあるので、このETFと似たようなETFはないのか?
バンガード・超長期米国債ETF(ティッカー:EDV)やiシェアーズ 米国国債 20年超 ETF(ティッカー:TLT)といった米国長期債の海外ETFで以下のポートフォリオを作って分散校も含めて検証してみました。
ポートフォリオ1:SPY:ZROZ=50:50
ポートフォリオ2:SPY:TLT=50:50
ポートフォリオ3:SPY:EDV=50:50
ZROZ運用開始以来約8年の期間となりますが、以下の結果となりました。


債券も株価も上昇する期間になりますが、S&P500と分散ポートフォリオはそこまで差がないですし、株価下落時にポートフォリオは反発していることがわかります(2011年頃)。
ポートフォリオ1とポートフォリオ3は似たような値動きになっているので、ZROZ=EDVのような感じ。

細かく1年ごとの動きを見ると、若干EDVの方が値動きは大人しめか。ETF同士の比較ならゼロクーポン債ETFと似たような値動きをEDVはします。
とはいえこのポートフォリオでみたTLTにしろEDVにしろ長期債なのでボラティリティも高め。
もちろん株式が下落したときに逆相関で動きますが、金利に対する感度が高いので、個人的に代用として運用に組み込むのであれば、TLTの方かなと考えます。


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